香川県三木町に、若い女性たちが中心となってイチゴを栽培している会社があります。そのイチゴ栽培には、いろいろなこだわりが詰まっています。
三木町の「いちごスタジオ」。ここで作っているのは香川県のオリジナル品種「さぬきひめ」です。
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「香りがすごい高い品種で、甘さもすごいあるし、果汁もすごくてジューシーで、とりこになるような味。作ってみたいってなるような味をしています。すごく魅力的」
いちごスタジオの代表、上原志織さんがイチゴの栽培を始めたのも、この「さぬきひめ」でした。
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「高校生くらいの時に『さぬきひめ』を食べて、『なんだこのイチゴは』っておいしすぎたっていうのがあって、そこからイチゴの興味がわきまして」
上原さんは大学でイチゴ栽培について学んだあと、2年間、地元・三木町の農業法人で研修を受けました。そして2018年に独立して「いちごスタジオ」を立ち上げました。
最初に誘ったのは地元の友人2人。その後、仲間は少しずつ増え、2024年1月時点では、18人でイチゴを作っています。
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「7割くらいは20代。求人の出し方も少し変わっていて、インスタグラムで告知してみたりとかで、インスタグラムを見ていただいて『農業って楽しそう』って興味持っていただいて、応募していただく方が20代が多いかなという印象。ほとんど女子」
いちごスタジオのスタッフは、全員がもともと農業の経験がない人たち。海外から来た人など、いろいろな人が働いています。
(インドネシア出身)
「国も違うけど、私みたいに日本語が分からないけど、すごく受け取ってくれるし、私のことを大事にしてくれていい人」
(育児中の女性)
「右も左も1ミリも分からないなかで、上原さんが分かりやすく教えてくれて。私の子まで気にかけてくれる」
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「働いているスタッフがどうやったら幸せになれるかっていうのを、イチゴ栽培とか、いちごスタジオを通じて提供していけたら、会社にとっても私にとってもハッピーだし、そんな『ハッピーな人たちが作るイチゴ』って消費者の人たちにとっても伝染していくと思う」
上原さんは、イチゴの栽培方法にもこだわっています。
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「イチゴの収穫が始まってからは、減農薬で栽培していきたいので、菌を消滅させるライトを使って少しでも農薬を減らしましょうとか、おいしいイチゴを作るために毎日の観察をしたりとか」
このほか、イチゴを傷めないために、出荷までに触る回数をできるだけ減らす工夫もしています。
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「スタッフの管理や1つ1つの機械操作、1つ1つの試験的な観察であったり、そういう部分のチェック、できているかの微調整とかが、毎日大変。まだまだイチゴ農家の中では新米の方になるので、栽培に関しても販売に関しても、したいことがたくさんあって、全然叶えられてないし、するべきことがたくさんあるので、どんどんチャレンジしていきたい」
上原さんがこだわっているのは、イチゴ作りだけではありません。お客さんのもとに届ける箱にもこだわりがあります。
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「私がデザイナーさんと3カ月くらいかけて修正して、ロゴは作りました。細部にもこだわっていて、サイドの部分にもロゴがあったり、いちごスタジオのキャラクターの部分は金箔の金色のラインにしてたり。このロゴで出すと身が引き締まる、同じイチゴでも。私たちの代表で出してますし、それをお客さんが見て食べて判断してくれて、リアクションいただけたら、すごくモチベーションになります」
仲間たちとともに、いろいろなことにチャレンジしている上原さん。これからもイチゴ作りを通して、その輪を広げたいと考えています。
(いちごスタジオ 代表/上原志織さん)
「農業女子って今まであんまりいなかったんですよ。うちがきっかけかは分からないけど、うち(いちごスタジオ)で研修させてくださいという女性が来たりとか、そういうので少しでも農業女子が増えたらいい」
お問い合わせは、インスタグラムのメッセージのみで受け付けています。