防災の話題を伝える「こつこつ防災」です。災害時に外国人の被災者を通訳などでサポートするボランティアの研修会が開かれ、参加者は、知識や技術のスキルアップを図りました。
岡山国際交流センターで行われた研修会には、「岡山県災害救援専門ボランティア」に登録している36人が参加しました。
(岡山県国際交流協会/松下義之さん)
「大きな災害が起きますと、外国から来られている方は言葉の問題で困ることが想像されます。その場合に、翻訳、通訳できる方に、災害ボランティアとして、よりスキルアップを図るというような内容になっております」
通訳のワークショップは、言語ごとのグループに分かれ、外国人被災者が役所で仮設住宅について質問をする設定です。
研修会の講師にポイントを伺うと……。
(NPO法人 多文化共生マネージャー全国協議会/髙木和彦さん)
「仮設住宅とか、り災証明書といった、申請ものが出てまいりますので、そういうのはやはり、言葉としてすごく難しいので、外国人の方にわかるような、それぞれの言葉に訳していただいて、情報をしっかりと伝えていくというところがポイントになろうかなと思います」
「岡山県災害救援専門ボランティア」は、大規模災害の発生に備え、専門的な知識や技術を持つ人をあらかじめボランティアとして県に登録しておく制度です。「外国語の通訳と翻訳」には、英語や中国語など17の言語に延べ161人が登録しています。
(参加者は―[外国人])
「外国人として、こういう活動に皆さんが真剣に取り組んでいるのは、本当にありがたいことです」
「スキルであったり言葉の選び方を、自然な韓国語に訳すために、(研修会は)とても大事だなと思います」
翻訳のワークショップでは、「り災証明書」の説明を外国人被災者に文書で伝える訓練を行いました。
現在、岡山県には、技能実習生や留学生などを含む約3万3千人の外国人が住んでいて、増加傾向にあります。通訳などの専門知識を備えたボランティアの活躍が期待されます。
(参加者は―[日本人])
「外国人・日本人じゃなくて、みんなで社会を作っていくっていうような社会に変わってきているので、その橋渡し的なことができたらいいかなと思っています」
(岡山県国際交流協会/松下義之さん)
「災害時には、より多くのボランティアの方にご参加いただけると助かりますので、1人でも多くの外国人の方の支援ができるよう進めていきたいと考えています」