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【新店情報】オーナーは和三盆ラム酒の製造者 四国では珍しいラム専門のバーが夜の繁華街・高松市古馬場町にオープン

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 四国を代表する夜の繁華街のひとつ、高松市古馬場町。飲食店が軒を連ねる南古馬場通りの雑居ビルの2階に、3月3日、かなり個性的な新店がオープンしました。

 置いているお酒はラム酒のみ。四国でも珍しいラム専門バー、その名も「R<H>UM BAR」(ラムバー)です。店内にはスペインやイギリス、フランスなどのラム酒のボトルがずらりと並んでいて、ロックやソーダ割り、ストレートなど様々な飲み方を楽しめます。

 オーナーの美馬宏行さん(39)の本業は染料や薬品、建築資材を販売する徳島市の会社の4代目社長。徳島の伝統産業、藍染めに使う染料の卸問屋がルーツの老舗企業です。

 もともとお酒は好きだったけれど、たまにラムを飲みにバーを訪れる程度だったという美馬さん。このバーを開くまでには、長い長い物語がありました。 

 美馬さんの人生を変えたひとつの契機は、30歳のときの結婚でした。そのお相手が、香川県の特産品「和三盆」で知られる東かがわ市の老舗「三谷製糖」のお嬢さんだったのです。

 それまで和三盆についてはほとんど知らなかったという美馬さんですが、砂糖を精製する際に出る黒っぽい濃厚なシロップのような副産物、「糖蜜(とうみつ)」の一部を廃棄していることを知ります。もともとラムが大好きだった美馬さんは、これを活用してラム酒を作れないかと考えました。

 そして2025年、美馬さんは東かがわ市に「馬宿蒸留所」を立ち上げ、本格的に「和三盆ラム」造りをはじめました。また、JR高松駅の商業施設、高松オルネ内に和三盆ラムを立ち飲みスタイルで提供する「RUM STAND UMAYADO」を出店。観光客や出張中の会社員らにその魅力を伝えてきました。

 そんな美馬さんには、他にもどうしてもやりたかったことがありました。それは「バー」の経営です。繁華街の喧騒の中、重厚な扉を開けた先には灯りを落としたシックな空間が広がる。そこで大人たちが静かに語らいながら酒を酌み交わすー。そんな空間を作りたいという思いは日に日に大きくなり、ついに実現したのがこの「R<H>UM BAR」だった、というわけです。

 ちなみにラムは英語などでは「RUM」、フランス語では「RHUM」とつづります。店名の「R<H>UM」には、世界で愛されるラム酒のように様々な国のお客さんに愛されるお店になってほしいという願いが込められているそうです。世界各地のラムと一緒に、もちろん東かがわ市で蒸留した「和三盆ラム」も提供しています。

 次々と夢を実現した美馬さんには、すでにやりたいことは残っていないのではないか。そう思いつつ聞いてみると、当然ながら、まだまだ夢や目標はたくさんあるそうです。

「まずは、東かがわ市の馬宿蒸溜所を訪れた人が楽しめるように、併設の観光施設を完成させたい。 あとは、和三盆づくりで栄えたこの香川に、当たり前のようにラムがあって、もっとラムが日常に浸透してくれたらうれしいですね。 何というか、取ってつけたような流行り廃りのものではなく、しっかり文化としてラムが香川に根付いていけるように頑張りたい」

 夢は口に出せば必ずかなう……。そんな「夢物語」をあっさり体現してしまった美馬さんの話に耳を傾けながら、しばしラム酒の香りに身を任せてみてはいかがでしょうか。

「R<H>UM BAR」(ラムバー)
香川県高松市古馬場町9-30
三野第2ビル2階A号
日曜日定休、その他不定休有
営業時間19:00~26:00

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