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新型コロナ後遺症の患者「酸化ストレスが大きく、抗酸化力が弱い」 岡山大など分析

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 岡山大学学術研究院医療開発領域の大塚勇輝助教らのグループは山口大学との共同研究で、新型コロナの後遺症患者が健康な人に比べて、体内で活性酸素が過剰になった「酸化ストレス」の程度が高く、抗酸化力が低下していることが分かったと発表しました。

 研究成果は8月30日に国際学術雑誌「Antioxidants」に掲載されました。

 研究グループは、2024年5月から11月にかけて岡山大学病院のコロナ・アフターケア外来を受診した77人の血液中の酸化代謝物の指数や、酸化ストレスと抗酸化力のバランスを示す指標(酸化ストレス指数)などを分析しました。

 その結果、これらの指標が健康な人よりも高い傾向がはっきりと示されました。また、女性は男性より高く、年齢や肥満度が高いほど傾向が強まることが分かりました。
 さらに、思考力や集中力が低下する「ブレインフォグ」を訴える患者は酸化ストレス指数が高いこともわかりました。

 酸化ストレス指数のデータを用いると、健康な人と後遺症患者の判別に有効であることが示されたということです。

 研究グループは「コロナ後遺症は決定的なバイオマーカーがないのが現状だが、研究により、酸化ストレス指標が診断に有用である可能性がある」としています。

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