テレビ朝日では「未来をここから」プロジェクトの一環でSDGs企画をお伝えします。28日のテーマは「働きがいも経済成長も」です。透析治療を「セルフ」にすることで、治療と仕事の両立を後押しする動きが始まっています。
東京都に住む水野由樹子さん(57)。腎臓の難病を患っているため血液をきれいにする透析治療を受けています。この日、向かった先は…。
松尾由美子アナウンサー 「病院というよりもオフィスに来たような雰囲気があります」
始まったのは、セルフ透析です。自分のタイミングで通院できて自ら機械を操作して治療することができます。
これまでは週に3回程度、決められた日に通院し4時間ほどベッドに寝ている必要があり、時間的制約から仕事との両立が課題となっていました。
水野由樹子さん 「寝たきりだったので仕事することもできないし、普通にOLとして働くのはちょっと難しいかなと」 「(Q.セルフ透析を始めて何が変わりましたか?)以前は仕事も諦めて女性としての将来とかも諦めたりするなかで、絶望的だったんですけど今は仕事しながらできるので、本当に助かっています」 「(Q.きょうのお仕事は何ですか?)いつもと変わらないんですけど、顧客管理業務です」
この施設のヒントとなったのは、海外でのある風景でした。
アルバラボ 櫻堂渉代表 「海外に行った時に患者さんがふらっと透析室に来て、好きな時間にお帰りになる。自由なんですよね」
セルフ透析で実現したいのは「病気で何かを諦めない社会」です。
アルバラボ 櫻堂渉代表 「患者さんはこれまで支えられてきた側なんですけど、自分たちでお金を稼ぐと支える側に変わっていくわけじゃないですか、そんな世界を見たいですね」
施設には仕事終わりの夜、治療を受けに来る方も多くいるそうです。
今後、施設を増やして自分の都合に合わせてどこでも自由に旅先でも治療が受けられる社会を目指したいということです。