アメリカとの貿易摩擦激化が懸念されている中国では、国会にあたる全国人民代表大会が5日午前から始まりました。
(李志善記者報告) 冒頭、演説に立った李強首相は、今年の経済成長率目標を5%前後と明らかにし達成に自信を見せました。
中国 李強首相 「習近平同志を核心とする党中央の指導の下、全国が一つになり力を集めれば、我が国の発展に突破できない難関はない」
李首相は政府活動報告のなかで、アメリカのトランプ政権を名指しこそはしませんでしたが、関税や輸出規制で中国の外部環境は厳しさを増しているとの認識を示しました。
国内では、内需の不足、特に消費不振が深刻だと認めました。
財政赤字目標をGDP比4%と去年より引き上げ、積極的な財政出動で内需の拡大を目指す方針です。
中国当局は、ディープシークなどに代表されるイノベーションをアピールして民間経済の活性化を訴えていますが、根本的な解決につながるかは不透明で、不況が長引けば、国民の間に不安や不満が拡大するおそれもあります。
会議は5日から7日間にわたり課題が山積する経済などについて具体的な対策が示されるかが焦点です。