今、注目されているのは近大「マグロ」ではなく、近大「マダイ」なんです。
■「近大マダイ」魅力とは
あぶりにごま和えに漬け。お出汁をかけても楽しめる「マダイ尽くし」の「ひつまぶし」に、マダイのジューシーな「かま焼」と鯛めしのタッグも。
50代 「刺し身がすごくおいしかった。魅力的なのがおかわりし放題というところ」
旬の「マダイ」をふんだんに使った大満足ランチ。提供しているのは「近畿大学水産研究所」です。ランチが人気の「研究所」とは一体…。
近畿大学水産研究所 銀座店 川村翼料理長 「(Q.コンセプトとは?)近大で育てたお魚をより広く知ってもらうお店」
近畿大学といえば、世界で初めて「クロマグロ」の完全養殖に成功したことで有名。ただ、この研究所では今「近大マダイ」が「近大マグロ」に迫る人気だというんです。
近畿大学が完全養殖で育てた「近大マダイ」です。マグロも一緒に楽しめる「海鮮丼」も人気ですが、一番人気のランチは別にありました。
客のもとに運ばれてきたのは、「近大マダイ」の出汁でたいた「鯛めし」です。
60代 「(Q.何杯目?)3杯目。2杯くらいで終わろうと思ったけど、いけます、3杯目」
コメも高騰するなか、セットの鯛めしがまさかの食べ放題なんです。
30代 「鯛の身が多くて食べ応えもありますし、味もしっかりしてておいしいなと」
■通年食べ放題が実現する秘密は?
旬に限らず、食べ放題が実現するヒミツは。
近畿大学水産養殖種苗センター 事業本部長 谷口直樹さん 「年間通して、一定のおいしさをもった一定のサイズの養殖魚をお届けできると」
天然のマダイが1キロの大きさになるには3年かかるのに対し、近大マダイはその半分の期間で同じ大きさまで成長します。
谷口直樹さん 「大きい子もいれば小さい子もいる状態の中から、大きい子たちをピックアップして、その子たちを次の世代の親にする。成長の良いものばかりを次世代につなげていくことによって、成長スピードは上がる」
成長の早いマダイをオールシーズン出荷可能。価格面でもメリットがあるといいます。
谷口直樹さん 「養殖業界も物価高騰のあおりは受けているが、安定した価格になるようにしている」
■「鯛ごま丼」おいしさの極意
養殖マダイがおいしさを支える店は東京・池袋にも。女性が選んだのはマダイがどんぶりに敷き詰められた店の看板メニュー「真鯛の胡麻だれ丼」です。
50代 「このごまだれがおいしいと思います。他に多分ない、甘辛い」
この丼には、さらにおいしく味わう「極意」があるそうで…。
50代 「(Q.何回もそれ頼んでいるもんね)そうですね、大好きです」
リピーターの男性が手に取ったのは…。
50代 「鯛茶漬けです。色んな食べ方ができる。これがおいしいですよ」
ホタテの隠し味がほのかに香る鯛出汁をかけてお茶漬けに。
築地食堂源ちゃん 青野亮マネージャー 「この養殖(マダイ)が持つ脂が本当にうちの商品にぴったり合うので、そういう思いも込めて養殖のマダイを使わせていただいています」
店で使用するマダイは、ほとんどが愛媛県産の養殖マダイです。
青野亮マネージャー 「うちの仕入れ努力のおかげで、他社には負けない、なかなかリーズナブルな価格でお客様に提供できていると思っております」