岡山県吉備中央町の浄水場から有機フッ素化合物・PFASが検出された問題で、地元の有志で作る団体が汚染原因の全容調査などを求める要望書を岡山県に改めて提出しました。
要望書を提出したのは地元の有志で作る団体「円城浄水場PFAS問題 有志の会」です。
(円城浄水場PFAS問題有志の会/小倉博司 代表)
「将来への健康不安、生活への不安を抱えて日々生活している現状がある。(県には)しっかりリードしていただいて問題解決をしていただきたい」
この問題は、2020年から3年間吉備中央町の円城浄水場から国の暫定目標値を大きく上回る有機フッ素化合物「PFAS」が検出されたものです。
円城浄水場の水源だった河平ダムは県が管理していてこのダムの水は一連の問題が発覚するまで水道水として利用されていました。
有志の会は2024年3月、ダムの浄化などを求める要望書を県に提出していました。
しかし、1年以上経っても対応が進んでいないと指摘。ダムの水の浄化やなぜ汚染されたかの全容調査などを改めて県に要望しました。
(円城浄水場PFAS問題有志の会/小倉博司 代表)
「責任は取らないと何の解決もされないというのは事実で、行政には行政の責任があるし、企業には企業の責任がある。残されるのが住民であってはならないと思っている」
有志の会は2025年2月、環境省に対しても、PFASの町への搬入経路や健康被害の実態を調査することなどを要望していました。
有志の会によると、3月上旬に環境省から回答があり「環境省として搬入経路調査について、現在行う考えはない」と返答があったということです。
また健康被害の実態調査については「PFASなどと健康への影響の関係性を明らかにするのは重要であり、科学的に評価可能な疫学調査をさらに進めたい」としています。