アメリカのトランプ大統領が、ハーバード大学に対し留学生の受け入れ資格の停止を通知するなど圧力を強めるなか、日本人留学生らが想いを語りました。
トランプ大統領は26日、自身のSNSに「反ユダヤ主義のハーバード大から30億ドルの助成金を奪い、全米の職業訓練校に分配することを検討している」と投稿しました。
一方、トランプ政権が、ハーバード大の留学生の受け入れ資格を停止すると通知したことに対してハーバード大は提訴し、連邦地裁は23日、措置を一時差し止める決定を下しました。
ハーバード大学では影響を懸念する声が広がっています。
ハーバード大医学部 堀田亮助教 「留学生に任せているプロジェクトもたくさんあると思うんですよね。留学生という人を取り上げ、しかも研究費とか補助金という形でお金まで取り上げるという。これだから危機ですね、本当に。ハーバードだけじゃなくて科学界の危機というふうに多くの人が捉えていると思うんですよね」
ハーバード大留学生 伏尾理久斗さん 「研究費が1年後は全く見通しが立たなくなっているので皆、普段通りに仕事はしていますけど、やっぱり内心は不安なんだろうなと。僕もそうですし、思います」
ハーバード大研究員 恒任優さん 「今回の措置が仮に最後まで実行に移らなくても、そういうのが起こりうるという懸念だけでも、今後アメリカで研究をやるということにモチベーションには関わってくると思うので、動きが収まってくれるというのを僕としては願っています」
トランプ政権の圧力が強まるなか、ハーバード大の留学生らは今の想いをこう語ります。
伏尾さん 「例えもし仮にビザを剥奪(はくだつ)されても、別にそれは僕たちの全部が終わってしまうわけではないので、やっぱり少しは希望を持ちつつ自分が何をすべきなのかをちゃんと考えないとなと」
恒任さん 「こういう措置が急に出てきたっていうのはショックというか不安もあるんですけど、いろんな境遇の人が集まっている場所でもあるので、その辺の周りの皆と協力しつつ乗り越えていきたいという気持ちは強く持っていますね」