イランの外相は、IAEA=国際原子力機関と先月結んだ核査察再開の合意について、「もはや効力はない」と述べ、核開発を巡る制裁の再発動に強く反発しました。
イランの国営メディアによりますと、アラグチ外相は5日、テヘラン駐在の外交団との会合で、核問題について「交渉での解決を求めてきたが、西側諸国は過度な要求を続けてきた」と非難しました。
そのうえで先月、IAEAと交わした査察再開の合意について、「もはや効力はない」と述べ、今後、IAEAに新たな対応を示すとの考えを明らかにしました。
国連による制裁が再び発動されたことに失望感を示しつつも、アラグチ外相は「イランは建設的で公平な提案を行う」とも述べ、依然、IAEAに協力する姿勢も示しています。