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テナガエビを増やして湖もきれいに 岡山・児島湖で実験

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 一石二鳥の取り組みです。岡山県南部の児島湖で、高値で取引されるテナガエビを増やし、さらに水をきれいにする実験が始まりました。

(記者) 「児島湖の水です。緑色に濁っています。この濁りのもととなるプランクトンをテナガエビに食べてもらい水質を浄化します」

(岡山県 環境管理課/二階堂日出伸 課長) 「テナガエビを漁獲をするということによって、児島湖内から水に汚れを引き抜いてやる」

 27日は岡山県や漁協の関係者など6人が、児島湖の3カ所にそれぞれ10個ずつ漁礁を設置しました。漁礁はネットの中にカキとホタテの殻を詰め、9本を束ねたものです。

(作業した潜水士はー) 「2メートルくらいですね、水深が」 「(Q.どのくらい先まで見えますか?)30センチくらい先です」

(岡山県 環境管理課/二階堂日出伸 課長) 「水質はだんだんと良くなってきているんですけども、いかんせん見た目が悪い」

 児島湖は1959年、農業用の水を確保するために国が日本で初めて造った人工の湖です。  水が入れ替わりにくく、生活排水などがたまりやすいため、汚れの度合いを示す化学的酸素要求量・CODが1998年度に全国の湖沼でワースト3位になりました。

 水質は改善しているものの2016年度は全国ワースト10位です。

(児島湾淡水漁業協同組合/藤原芳員 さん) 「(テナガエビが)10倍20倍と増えていけば、児島湖ブランドで売りゃええんじゃけど、今売るほどの量は獲れない」

 テナガエビは、児島湖産の水産物ではウナギに次ぐ高値の1キロ1500円程度で取引されています。  しかし、護岸のコンクリート化が進み、テナガエビのすみかが少なくなっている影響で、1980年代は10トン以上あったエビ類の漁獲量が近年は3トンほどに減っています。


 試験の予算はシジミを使った水質浄化の試験も含めて今年度450万円です。向こう3年間、3カ月ごとに漁礁を引き上げ、テナガエビの定着を調べます。

(岡山県 環境管理課/二階堂日出伸 課長) 「しっかり汚れを食べていただいて大きくなっていただいて、味のほうは素揚げ、から揚げ、かき揚げで最高のようですのでぜひとも成功させたい」

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