海と山、自然に恵まれた香川県小豆島ですが、実は子どもの遊び場が少ないんです。国や自治体が設置した「都市公園」は、香川県内に約500ありますが、小豆島にはわずか6つしかありません。 そんな中、子どもも大人もワクワクできる「動く公園」を作ろうとインターネットによる資金調達、クラウドファンディングが行われています。
今年8月、高松市で行われた地域活性化イベント「さぶみっと!ヨクスル」。地元を盛り上げたいというプレゼンターが登壇し、参加者が自由にアイデアを出し合います。
(小豆島スポーティーズ/渡部勝之 事務局長) 「公園がない、遊び場がない。これ小豆島の本当のリアルなんです。じゃあ、動く公園つくったろうかなと」
総合型地域スポーツクラブ「小豆島スポーティーズ」の渡部勝之さんは、クラブの車を改造した「スポーティーZ号」を提案しました。
(小豆島スポーティーズ/渡部勝之 事務局長) 「折りたたんだバスケットリングが出てくる。そうすると、そこはバスケットボールコートになるので。ちょうどこういうのが設置してるんじゃなくて、ここについてて、動く、というのが第一弾で。あとはいろんなボールを積んで、サッカーのゴールだったりというのもここに積み込んで」
小豆島スポーティーズは子ども会や婦人会などにコーチを無償で派遣し、体を動かす遊びの場を提供する「キャラバン活動」を行っていて、「Z号」はその進化形です。
「ヨクスル」のイベントでは、Z号の機能や活用方法について自由に意見を出し合いました。 渡部さんのイベント参加の狙いは、この企画に共感してくれる島外の「仲間づくり」でした。
そして、このときのメンバーが中心となり、車の改造費用などを募るクラウドファンディングが11月10日からスタート。
サイトのトップを飾ったイラストは「車が停まった場所が公園になる」という、完成後に作りたい「風景」のイメージをあたたかいタッチで描いています。
描いたのは、イベントに参加していた高松市のデザイナー久利優実さんです。
(デザイナー/久利優実さん) 「憩いの場になればいいなと思ってて、出会いもできてほしいなとすごい思いましたし。最後はやっぱりその風景が 見られたらゴール、プロジェクトの成功なんじゃないかなと思います」
目標金額は70万円。支援のリターン品には、このイラストの絵はがきのお礼状のほか、車に絵を描いたり、イベントを開催したりする権利もあります。 「FAAVO香川」のサイトで11月30日まで受け付けています。