まだ暑い日が続いていますが、商業施設では早くも冬物商戦が始まっています。その狙いは、私たち、消費者に10月に待ち構える生活の変化です。
(松木梨菜リポート) 「売り場のに大小さまざまな大きさの土鍋が並んでいます。そして土鍋と一緒に人気の鍋つゆも並んでいるんです。秋を飛び越えて冬をイメージさせる売り場になっています」
岡山市北区のイオンスタイル岡山では、早くも8月19日から冬物商戦がスタート。売り場には約500アイテムが並びます。
最高気温はまだ30度前後の日が続いていますが、冬物商戦を例年より1カ月早く打ち出しました。
(イオンスタイル岡山 CS同友店販促課/荻野陽子 課長) 「消費増税も控えておりますし、この時期に本来買えないものを並べることによって、お客様にお買い求めいただけるチャンスを広げたいと思っております」
(買い物客はー) 「まだちょっと早いな。10月から増税になるので、その前に必要なものは買っとこうかなって思いますね」
イオンリテールではこの冬物商戦でホーム用品の売り上げが前年と比べ、3割増えると見込んでいるということです。
一方、こちらのアパレル店では早くもダウンコートを販売しました。
(パリゴ岡山店/妹尾志歩さん) 「8月1日から店頭に出ています」
イタリア発のブランド「タトラス」のダウンコートは人気商品で、ニーズを見込んで昨年より多く入荷しました。この時期でも順調に売れています。
(妹尾志歩さん) 「昨年よりは2.5倍ほど多めに入荷していまして、10月からの増税に向けてお客様に早めにご提供できると良いと思いまして、早めに店頭に入荷しました」
昨年より1カ月早く始まった冬物商戦。政府は消費増税後も消費が落ち込むことがないようキャッシュレス決済の場合はポイントで還元する制度などを打ち出していますが、経済に詳しい専門家は増税後に買い控えなどの影響があると考えます。
(岡山情報文化研究所/神田将志さん) 「(増税後に)どうしても消費が鈍る可能性があります。いまのうちに売り切っていこうというのが企業の思惑だと思います」
今後、小売店の増税対策はさらに活発化するとみています。
(神田将志さん) 「セールで動くお客様も確実にいるので、企業、小売店は積極的にプロモーションかけるところが増えてくると思います」