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離島から「ガソリンスタンド」が消える? “存続問題”解決へ…国を交えて支援を検討 香川・豊島

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 全国の過疎地や離島が抱える問題です。香川県土庄町豊島でガソリンが供給できなくなる可能性が浮上し、このほど、国も参加して検討会が開かれました。

(記者) 「現在豊島には2軒のガソリンスタンドがありますが、そのスタンドが無くなる可能性が出てきました」

 現在豊島にある2軒のガソリンスタンドのうち安岐石油は2021年、緋田石油は3年後の2023年にガソリン用の地下タンクが消防法上の寿命を迎えます。消防法では地下タンク寿命を50年と定めています。

 新たに地下タンクを設置するには約4000万円の設備投資が必要な上、後継者の問題もあり、2軒ともガソリンスタンドの営業を辞めることを検討しています。

(安岐石油/安岐光彦 代表) 「私も後継者がいない。(設備も)老朽化している。設備投資が思うようにならない金額的なものもあるので、泣きに泣いている現状です」

 一方の緋田石油はタンクの寿命まであと3年余りありますが、こちらも経営者の年齢や後継者の問題があり営業継続は厳しい状況です。

 豊島は現在人口が約800人。車は約500台あると見られています。このため香川県石油商業組合が東京にある石油関連のコンサルタント会社に依頼して、支援のための検討会を作り、2019年12月から存続の協議に入りました。

 会には、資源エネルギー庁や香川県・土庄町豊島の自治会などから関係者20人余りが参加しました。  2軒のガソリンスタンドのうち1軒を残しタンクを整備して存続させる案や、新規のガソリンスタンドを設置するなどの案が出ました。どちらも公設民営の予定です。

(香川県石油商業組合/国東宣之 理事長) 「瀬戸内海は島が多いので。全国的にはたくさんの例はないんですけど、これから島諸部・島というのはそういう問題がこれから増えてくる可能性がある。ぜひとも豊島にはガソリンスタンドの存続を願いたい」


(資源エネルギー庁 石油流通課/山岡寛 課長補佐) 「人口減少は過疎の地域も島でも同様に起きている。省エネルギーも同様に進んでいる問題、これからこういう問題も増えていく」

 検討会はこの日の会合が最後で、今後は関係者で協議会を作り、早急に存続に向けた具体的な案を出すことにしています。

(豊島自治連合会/石井亨 顧問) 「何が実現可能なのか1つ1つ確認していく作業になる」

 ガソリンスタンドの存続問題が起きている離島は今のところ、全国に数例しかないということですが、今後、全国的な問題になりそうです。

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