500年以上の歴史で初めてです。
伝統の西大寺会陽が20日、岡山市で開かれました。
新型コロナウイルスの影響で宝木の争奪戦を中止するなど、”異例”だらけのはだか祭りとなりました。
(記者)
「午後8時の会場へ続く商店街です。例年なら裸の男たちが声を上げて練り歩くんですが、今年は寂しい光景となりました」
今年の西大寺会陽は無観客で開催。参加は平成以降に宝木を獲得した福男に限られ、98人が検温と手の消毒をして会場に集まりました。
(60回以上参加・福男11回/阪田達也さん[79])
「残念じゃけどこんな折じゃから仕方がねえわな。最後にお礼参りの気持ちで参加させてもらいます」
例年通り、ふんどし姿になった男たちに”あるもの”が配られました。
(2008年の福男/板崎浩一さん)
「あったかいです、これで。最初待つって聞いたから風邪ひかなくて済む」
はだか祭りでは異例の「寒さ対策のベンチコート」です。
例年は、裸の男たちがひしめき合って福を呼ぶと言われる宝木を奪い合いますが、今年は500年以上の歴史で初めて争奪戦は中止。
ソーシャルディスタンスを保って本堂の前に整列します。
投下された宝木は福男の代表が受け取り、新型コロナの終息を祈りながら全員で静かに回しました。
今年の福男は住職がくじを引いて決め、岡山市の藤田琢二さん(79)と林昭二郎さん(77)が選ばれました。
(今年の福男/藤田琢二さん[79])
「世界中の医療と介護の人たちが頑張っておられますので。私に神が授けてくださったと思います」