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豪雨で自宅が全壊しながらも…3.11で被災した子どもたちに木工細工を贈り続けた男性 製作を続けた理由とは 岡山

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 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市の子どもたちに木工細工を贈り続ける岡山県倉敷市真備町の男性。
 自らも西日本豪雨で被災しながら製作を続けられた理由とは?

2011年から毎年「木工細工」を作り石巻市の保育所へ寄贈

 倉敷市真備町有井の山田澄夫さん(72)。自分だけの作業場で制作しているのは2021年の干支・丑。キーホルダーや置物などかわいらしい木工細工たちです。

 これらは、東日本大震災で被災した宮城県石巻市の子どもたちに配るためのものです。

(山田澄夫さん)
「今のところ、干支が900くらいはできてます」

 山田さんは東日本大震災があった2011年から毎年、干支をモチーフにした木工細工を作り、石巻市の保育所に届けてきました。

(山田澄夫さん)
「自分がずーっと糸のこぎりで切りよーったから迷惑かかるわけでもないし、楽しい生きがいにもなるし、それがええなと思って」

2018年、西日本豪雨で山田さんの自宅が全壊…

 しかし、2018年、西日本豪雨で山田さんの自宅は全壊しました。

(山田澄夫さん)
「ほとんど9割方作品ができて段ボールに入れて、この納屋の中に置いてたんです。その年がイノシシを贈らないといけない年だったんで。イノシシの作品がゼロ、何にもなくなったんですよ。これでもう東北の石巻さんともお別れかなと思ってショックやったなぁと思って」

 それでもボランティアに支えられながらイノシシの木工細工を100個作り直し、翌年の夏、石巻市に届けました。

すると石巻市から思わぬプレゼントが…

(「子どもたちから届いたメッセージ」を手に話す山田澄夫さん)
「もうこれが1番です。いろんなことを言われても実感としては分からないんですけど、それを子供たちが喜んでくれてるなというのがこれで分かるんで。この笑顔を見ると作っててよかったな」

 今年の丑約900個は、すでに石巻市役所へ送られ、まもなく近くの保育所などに配られます。

(山田澄夫さん)
「真備が水没したときに改めて、同じ体験したゆーんですかね、そういう面では、お互いが助けたり助けられたり、生きていかないといけないなと」

 山田さんは3月、すでに2022年の干支・寅の製作にとりかかりました。

(山田澄夫さん)
「私の目標とすれば、あと(来年の)寅を作れば12支まわりますんで。最低限もう1年は作らせてもらわにゃいけんなゆーて」

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