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阪神・淡路大震災から1月17日で27年が経ちました。阪神・淡路大震災は活断層のずれによって起こりましたが、その後も西日本の各地では活断層による大きな地震が相次いでいます。専門家はこれら地震について「南海トラフの一連の活動」だと指摘します。
内陸型地震の原因となるのは「活断層」
1995年1月17日5時46分、淡路島北部を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生。神戸市や淡路島などを激しい揺れが襲いました。この阪神・淡路大震災は大阪府の北西部から淡路島にかけて延びる活断層帯が30キロにわたってずれ動いたことで発生しました。
淡路島では活断層帯の一部である「野島断層」による地面のズレが10キロにわたって現れました。
内陸型地震の原因となる「活断層」。日本には約2000あると言われています。2000年の鳥取県西部地震や2016年の熊本地震、2018年の大阪北部地震など、阪神・淡路大震災以降も西日本の各地で内陸型の大きな地震が起きています。
内陸型の地震は「南海トラフの一連の活動」
阪神・淡路大震災以降の内陸型の地震について香川大学 危機管理先端教育研究センターの長谷川修一センター長は「南海トラフの一連の活動だと考えられる」と指摘します。
100年から150年の周期で起きている南海トラフ地震。今後10年以内の発生確率は30%程度で30年以内は70から80%とされています。さらに、国の地震調査委員会は2022年1月、40年以内の発生確率を「90%程度」に引き上げました。
岡山・香川の活断層
では、岡山・香川にある主な活断層を見ていきます。
岡山には北東部に鏡野町から奈義町に至る「那岐山断層帯」と美作市から兵庫県に至る「山崎断層帯」、井原市芳井町から広島県福山市にかけて「芳井断層」があります。
香川県にはさぬき市から綾川町にかけて長さ30キロの長尾断層帯が延びています。さぬき市では平地で見ることができます。この長尾断層について長谷川さんは「3万年の間隔で地震が発生。近い将来大きな地震が来る可能性はほぼゼロ」としています。
一方で、未知の断層で地震が発生する可能性もあることから、「岡山・香川で大きな地震が起きないという保証は全くない」と警鐘を鳴らします。
突然大きな地震が起きたときに自分の命を守れるように、家の中の家具の固定を見直してみてください。