野生のサルによる農作物の被害に頭を悩ませています。岡山県真庭市でサル除けの電気柵の設置作業が行われました。
真庭市黒田の中谷地区では20日と21日の2日間で、地元農家の人がサル除けの電気柵を設置します。
(在間隆真リポート)
「こちらがその柵です。金網を登ろうとサルが足をかけます。そして上の電線に手をやるとサル自体が回路になって、体を電流が流れるという仕組みです」
設置されるのは6つの農家が所有する合わせて約3.5ヘクタールの農地の周囲で、長さは延べ2710メートルです
サルを寄せ付けなくするために気を付けるべき点について、農家の人は専門家からアドバイスを受けていました。
岡山県の調査によりますと2021年度、この地区で農地を荒らしていたサルは、80匹から100匹ほどいたとみられています。
真庭市全体では2021年度のサルによる農作物の被害額は、少なくとも113万円にのぼるということです。
(地元の農家は―)
「ジャガイモとサツマイモ、あとタマネギなんかもかじる。サツマイモは苗を植えたままでそれを引き抜いてしまう。全然実がなっていないのに」
(中山間地域等直接支払制度黒田地区/戸田善雄 会長)
「(被害は)増えています、ものすごく。サルの集団もものすごいグループで、1つぐらいだったのがだんだん増えてきて」
今回は柵の設置費用の4分の3が県と市の補助金でまかなわれています。今後は近くの真庭市見明戸でも国や県の補助を受けながら柵を設置する予定だということです。
(中山間地域等直接支払制度黒田地区/戸田善雄 会長)
「これだけ『まとまってやろう!』という人が今は少ないです。それぞれ勤めに出たり、それぞれの事情があって。補助金を利用すれば個人負担が少なくなるし、みんなで取り組んでいけたらいいんじゃないかなと」