Park KSBアプリに皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回のテーマは「花粉症」です。
「なぜ花粉症になるのか?」キルヒアイス(47) 岡山市
教えてくれたのは、高松市の阿河耳鼻咽喉科医院の阿河誠治院長です。
「花粉症っていうのは、もともと体の中に私たちが持っている免疫の反応が関係している」
人の体は花粉などの異物が入ってくると、抗体を作ります。この抗体は、花粉が入ってくるたびに作られ、少しずつ体にたまっていきます。
この蓄積量があるレベルに達すると、体が花粉を外に出そうというアレルギー反応が起こり、それがくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状として現れます。どのレベルで発症するのかは個人差があります。
「ちょっとずつ抗体が増えていってという時に発症する。誰しもがなる可能性があるというふうに考えてもらった方がいい。昔は20代、30代くらいが多かったと言われているんですが、最近はちょっと低年齢化が進んでいて子どももかなり増えてきている」
東京都がスギの花粉症について調べたところ、0歳から14歳の子どもで症状がある人の割合は1980年代は2.4%でした。しかし2016年度は40.3%と大幅に増えました。
「眠たそうにしているなとか、ぼーっとしているなとかが、実は花粉症だったということがあったりするので、そういう様子が少しあったらお父さん・お母さんが(病院に)連れて来ていただけたりすると」
「花粉症は完治するのでしょうか?」ラブ華(50) 高松市
「一般的に、完全に完治するというのはなかなか難しいとは言われている。(ただ)反応しない体質に少しずつ変えていくことは最近出来るようになってきた」
阿河先生によると、治療法は大きく、薬物療法・手術療法・アレルゲン免疫療法の3つに分けられます。このうち、アレルゲン免疫療法は、原因となる物質を少しずつ人為的に投与することで、アレルギーを起こしにくい体にしようというものです。また、食生活の改善で症状を和らげようという研究も進められています。
「腸内の環境を整えておくというのが多少はいいだろうと言われている。乳酸菌とかは、研究段階ではありますけど、免疫の反応が少し落ち着いたという報告は出てきている」
ちなみに、今すぐ鼻水・鼻づまりの症状を和らげたい場合は、蒸しタオルなどを顔に当てて鼻に蒸気を通すのがおすすめだということです。
日本気象協会によると、岡山・香川では2月中旬にスギ花粉が飛び始ました。2023年は、2022年の3倍近い花粉が飛ぶと予想されています。
「マスク、しんどいとは思うんですけど、スギ花粉はかなり量が多いので、多いよっていう(予報の)日は、マスクをしたりするのが花粉症にはいいかなと思う。(Q.目がかゆい人は?)眼鏡とかサングラスとかで、目の粘膜に花粉がつかないようにするゴーグルとかっていうのが一番効果はある」