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「水槽の水はどうやって入れ替える?」「魚はどこから?」四国水族館で聞いてみた【みんなのハテナ】

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 Park KSBアプリに皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回は「水族館」に関するハテナです。

 400種類約1万4000匹の生き物を飼育している四国水族館で聞いてみました。

「水槽内の水の入れ替えってどうなっていますか?」(高松市 みいか 39歳)

(四国水族館/下村実 飼育展示部長)
「生き物を飼っている水槽は当然、生き物がご飯食べて餌食べたら、うんちとかおしっこ出すから水は汚すんですよね。その汚れた水をろ過するのが、ろ過装置っていうやつで、24時間ずっと動いてます」

 バックヤードにある大きなろ過装置。四国水族館では水槽ごとにろ過装置を取り付けて24時間、水をきれいにし続けています。

 四国水族館の目玉、650立方メートルの水が入る「綿津見の景」を例にろ過の仕組みを見てみると、水槽内の水は水槽の下からろ過装置へと出ていきます。ろ過装置では、タンクの中の砂で一定の大きさのゴミを取り除きます。さらに砂に含まれるバクテリアがアンモニアを分解。紫外線を当てて殺菌したり、たんぱく質をのぞいたりして魚にとって過ごしやすい水質へと変えていきます。最後に水槽ごとに魚に適した水温に調整して水槽の上部から戻します。

 ちなみに、「綿津見の景」の水温は23℃前後に設定されていて、20時間ほどあれば水槽内の全ての水が入れ替わるということです。

「水族館、いろいろなやり方があって、かけ流しと言って外から水をどんどん入れて、どんどん流す方法もあります。四国水族館としては、地下から海水をくみ上げています。貴重な海水ですから、それを極力何回も使えるように、ろ過槽で水を回して、水をきれいにしているという方法を取っています」

 魚が快適に暮らすために24時間行われる「ろ過」ですが問題点もあるようで――。

「ずっと回していると、実は、ある種の成分がだんだん失われていくんですよね。それが例えばヨウ素とかなんですよ。ヨウ素とかが不足しないように、定期的に私たちが海水を測定して、足りない養分を足すとかはしている」

 魚の快適な暮らしは飼育員さんたちの日々の管理によって守られているんです。

「水族館の魚はどこから持ってくるの?」(岡山市 てれさ 58歳)

 四国水族館によると、展示している魚の多くは、各地の漁師から受け取ったものだということです。「珍しい魚が取れた」と漁師から連絡が入るケースもあるそうです。また、ほかの水族館とやり取りをして譲り受けることもあるそうです。

「イルカなどに芸を教える方法は?」(東かがわ市 ひけたぶり 68歳)

「イルカとかって、よく言われるのが餌でつって無理やりやらしてるんじゃないかと言われるんですけど、そんなことなくて、嫌だったら絶対しない」

 四国水族館では「イルカたちが野生でもやっている動き」を大切にしています。飼育員たちは餌を与えながら「こうやってくれたらうれしい」という動きをイルカたちに伝えます。これを繰り返すことで、高いジャンプもできるようになるということです。

 四国水族館によると、イルカたちは嫌な動きに関してはいくら餌をあげてもやってくれないそうです。

 この餌に関して豆知識! 皆さんは魚を食べるとき「骨」は除きますよね。一方、イルカやアシカたちはそのまま食べていますが、骨やウロコが引っかからないのでしょうか?

「イルカとかアシカとかアザラシは、頭からちゃんとくわえて飲み込むようになっていて、つるっと何もひっかからないように」

 イルカたちは魚を食べるとき、ヒレなどが引っかからないように「頭からまる飲み」します。しっぽや横からくわえてしまっても、必ず頭からにくわえなおして飲み込みます。さらに食べた後の骨は――。

「カルシウムがものすごい重要なので、彼らにとっては、野生で食べる小魚とかアジとかは、完全栄養食なんですね。消化能力がすごい高いんですよね。大概の骨とか全部消化しちゃいますので、反対に骨がないとカルシウム不足に」

 イルカやアザラシにとっては食べる魚の全ての部分が栄養分。骨や内臓など全部を与えることが重要なんです。

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