新型コロナが5類に移行して1カ月が経ちました。8日に岡山県が発表した直近1週間の感染者は、前の週とほぼ横ばいになるなか、2023年はインフルエンザの流行が長引きました。
(川崎医科大学/中野貴司 教授)
「だんだん新型コロナに免疫を持った人が増えているのは事実だと思います。爆発的に患者さんが増えるってことはないかもしれませんけれども、一時期よりは患者さんは増えている」
岡山県によりますと、6月4日までの1週間で84の医療機関から報告された患者数は224人で、1医療機関当たり2.67人でした。前週の2.69人からほぼ横ばいです。
また、今シーズン流行が長期化しているのが「インフルエンザ」です。
(落合中学校/浅野秀朋 校長)
「これだけ大人数が一気に出るということは初めての経験です」
真庭市の落合中学校です。学級閉鎖になっているクラスでは7日、リモートでホームルームが行われました。
(落合中学校/藤原琢巳 教諭)
「クラスでの感染状況を考慮して、学級閉鎖の期間を明日まで延長する決定になりました」
この学校では、11人がインフルエンザに感染し、2年生の1クラスが学級閉鎖に、当初2日間の予定が3日間になりました。
(落合中学校/浅野秀朋 校長)
「今週末に合唱祭という行事を予定しているんですけれども、該当クラスが練習が出来ていないということで、担任も生徒たちも少し不安に思っていると思いますが、なんとか何事もなく実施出来たら」
5月、岡山県ではインフルエンザとみられる学級閉鎖が29件ありました。
5月のインフルエンザとみられる学級閉鎖は、コロナ禍前の2019年に3件、2020年から2022年まではそれぞれ0件でした。
専門家は、今シーズンのインフルエンザの長期的な発生について2つの理由を挙げています。
(川崎医科大学/中野貴司 教授)
「インフルエンザに対して免疫を持ってない人が増えてしまったので、その人たちがかかっている可能性があるっていうのが1つの理由です。(2つ目は)人の交流と接触が増せば感染症は流行しますので、そういったことも今回の季節外れの流行と関係すると思います」
一方で県が8日に発表した速報値によりますと、6月4日までの1医療機関の患者数が2週連続で1人を下回りました。
注意報の解除の基準を満たしたため、2023年1月から出ていたインフルエンザ注意報は8日付けで解除になりました。6月になっても注意報が出ていたのは9シーズンぶりです。