かわいらしいボタンにときめきます。岡山県立美術館でアンティークボタンを8000点以上集めた特別展示会が開かれています。
赤磐市在住の工芸家、加藤喜代美さんが集めた19世紀から20世紀のアンティークボタン8000点以上が並びます。
19世紀以降のヨーロッパでは、加工や型作りの技術が発達し、新しいデザインや素材のボタンが次々と生まれました。
(記者リポート)
「かわいらしいボタンの数々。こちらの虫眼鏡を借りると、よりじっくりとデザインを楽しむことができます」
小さなボタンにも繊細なデザインが。
加藤さんは「クリアガラスボタン」と出会ったことがきっかけで収集を始めたそうです。
「ブラックガラスボタン」。布地のように見えるものもありますが、ガラスでできています。
イギリスのヴィクトリア女王が最愛の夫アルバート公亡き後、黒い衣装やボタンなどを身に着け喪に服したことでヨーロッパで広く流行したそうです。
江戸時代末期の薩摩藩が戊辰戦争の軍資金のために作った「薩摩ボタン」。1867年のパリ万博に出品されたことで人気になり、ヨーロッパ各国への輸出が始まりました。
収集した加藤さんのお気に入り、フランスのデザイナーが作ったボタン。鮮やかな素材が重ねられています。
加藤さんが集めたヨーロッパのレースも展示されています。さまざまなデザインのボタンが楽しめるこの展示会は18日まで開かれています。