香川県直島町の四国汽船が8月に旅客船を定員オーバーで運航していたとして、四国運輸局は11日、輸送の安全確保に関する命令文書を出す行政処分を行いました。
四国運輸局によりますと、四国汽船は、瀬戸内国際芸術祭・夏会期初日の8月1日、定員80人の旅客船「サンダーバード」に大人80人、子ども5人を乗せて直島の宮浦港から高松港まで運航しました。8月4日に四国汽船から報告があり、四国運輸局が22日に立ち入り検査を実施。船舶安全法などに違反する事実が確認されたため、命令文書を出しました。
命令の内容は「経営トップが安全マネジメント態勢を適切に運営すること」や「陸上作業者、船内作業指揮者が旅客定員を超えていないことを確認して船長などに報告すること」など9項目です。改善のために行った具体的措置を12月10日までに文書で報告することを求めています。
四国汽船は、2025年4月にフェリーが岸壁に衝突する事故を起こし、四国運輸局が8月5日、海上運送法に基づく「警告」を出しています。