交通事故で長男を亡くした女性が高松市の高校で「命の大切さ」を訴えました。
(児島早苗さん)
「低体温療法に耐え続けた息子の体を自分の体で必死に温め続けました。『逝ったらあかん生きるんや。死んだらあかん』」
香川中央高校の生徒約550人を前に講演したのは、交通事故をなくす活動に取り組むNPO法人KENTOの代表、児島早苗さんです。
2000年5月、児島さんの長男の健仁さん(当時18歳)がバイクで登校中、運輸会社のトラックと衝突し、2週間後に亡くなりました。
児島さんは事故の後、健仁さんの過失を主張するトラックの運転手と裁判で争ったことを話しました。
(児島早苗さん)
「命を奪われ汚名まで着せられる。そんな現実がこの世にありました」
児島さんは「自分の大切な人が事故にあった様子を想像し、交通事故を軽く考えないでほしい」と生徒たちに訴えました。
(高校3年生は―)
「祖父を亡くしているのですが、そのときのことを思い出して泣きそうになりました」
「まずは自分の家族や大切だと思っている人に『ありがとう』や『ごめんね』という当たり前のことを伝えられたらいいなと思いました」