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旧香川県立体育館解体 県議会で議論は尽くされたのか? 議長と副議長に聞く

 建築家・丹下健三が設計した旧香川県立体育館の解体工事が進んでいます。閉館から12年、保存・再生を求める声は続き、解体費の支出差し止めを求める裁判にも発展していますが、県議会で議論は尽くされたのか? 4月に就任した議長と副議長に聞きました。

 4月30日、香川県議会の議長に就任した自民党香川県政会の氏家孝志さん。2025年度は教育委員会を所管する文教厚生委員会の委員で、旧香川県立体育館の解体、記録保存事業を推進するよう発言していました。

(文教厚生委員[当時]/氏家孝志 議員 2025年10月)
「もう10年以上かけて検討してさまざまな意見を頂戴して議会ともしっかりと議論を行った上で苦渋の選択で解体に向かったと。粛々と(解体・記録保存)事業を進めていただきたい」

 「10年以上かけた議論」という言葉とは裏腹に、2014年の閉館以降、県議会の代表質問、一般質問、委員会の議事録を見ても検討状況や進捗についての質問はあっても、保存すべきか解体すべきかという本質的な議論はほぼ見当たりません。

 就任記者会見で氏家議長に質問すると……

(香川県議会[自民党香川県政会]/氏家孝志 議長)
「議事録の中にそのようなやりとりがどれぐらいあるのかというのは私も存じ上げておりませんけれども、今まで私自身というか県議会としてはしっかりとさまざまな角度から執行部(香川県)の提案について議論もして、可能性も追求したというふうに判断をいたしておるところでございます」

 解体に向けた準備が進む中、2025年7月、建築家らで作る再生委員会が民間資金による改修と再生を提案。しかし、香川県側は「倒壊の危険性があり、解体を急ぐ必要がある」として協議には応じませんでした。

 2025年11月には県議4人が再生委員会のメンバーや専門家の参考人招致を要請しましたが、文教厚生委員会は採決の結果、参考人招致は行わず。2025年12月、県議会は解体工事の請負契約の締結を賛成多数で承認しました。

(文教厚生委員長[当時]/岡野朱里子 議員)
「(Q.しっかり議論は尽くされた?)そうですね。10年以上かけてやってきたということだと思います」

 副議長に就任した国民民主党議員会の山本悟史さんは2020年以降あわせて3年にわたり、文教厚生委員長を務めました。

(香川県議会[国民民主党議員会]/山本悟史 副議長)
「もっと何とかならないのかなというのは、当時から何度も何度も、議会の場ではなくて平場の場で、教育長とか担当の課長さんと何回も議論して、本当に関係者がもうちょっとつらいなという思いをしながら出した結論だと私は思っておりますので、残したいという方の気持ちも分かるんですけども、議会としてはですね、議論はもう終わって手を離したような状態だなということで認識しております」

 再生委員会が2025年8月、「県が民間事業者との協議に応じるべきか」アンケートしたところ、県議40人中31人は回答せず。

 目に見える議論の形跡が乏しい中、解体工事は進んでいます。

KSB 報道
執筆:KSB報道
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