ニュース

全国ニュース(ANN NEWS)

「日本一危険な動物園」閉園へ 無許可建築で20年間営業

社会

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT


 「日本一危険な動物園」と言われ、人気を集めた札幌の施設が突然の閉園発表です。

 家族連れなどに人気のあった体験型動物園「ノースサファリサッポロ」が10日、閉園すると発表。

来園した人 「最後に見たいなと思って来てみたんですけどやってなくて。犬しかいなかったですね」

 無許可で施設を建築していたことが問題となり、建物の撤去計画書を札幌市に提出していたノースサファリサッポロ。

 なぜ突然、閉園することを決めたでしょうか。

ホームページから 「この度当園は法令上の問題を重く受け止め閉園することを決定いたしました。閉園予定日としましては約半年後の2025年9月末までと予定しております。大型動物達の移動につきましては、受け入れ先の準備に期間を要するため準備が整い次第、移動を進めて参ります」

 10日は犬の散歩体験など一部を除き、営業はしていませんでした。

来園した人 「入れなくなってますね。チケット売り場とかないんですよもう」

 ノースサファリサッポロを巡っては、開発が制限される市街化調整区域に無許可で飼育施設などを建築し、札幌市から度重なる行政指導を受けながら20年間も営業を続けてきたことが発覚。

札幌市 秋元克広市長 「これ以上はもう看過できない。強い行政処分を行うという前提で検討し、当事者にもお伝えをしたという状況です」

 これまでに確認されている無許可建築物は156棟ありますが、運営会社のサクセス観光は先月、5年後の2029年末までにすべての建物を撤去する内容の計画書を市に提出。

 ANNの取材に対し、運営会社の代表はこう話していました。

サクセス観光 星野和生代表(当時) 「今回の報道で皆様にご心配とご迷惑をおかけすることに本当に申し訳ないと皆様に思っています。(そこは)ちょっと甘く考えていたのが一番の原因だったと思います。そこはもう深く反省しております。まずは動物に影響ないものはすぐに撤去させていただきますということと、動物に関することは(市と)相談して期間を決めて、少しずつ撤去できるものは撤去していく。今後、法令違反にない状態にすべてしていく形をとります」

 札幌市の敷地に恐竜のオブジェを放置していたほか、動物の飼育や必要な申請の不備について度々、行政指導を受けていたノースサファリサッポロ。

 近くに新たな土地を購入し、イベント広場をつくる計画があり地元住民からは反対の声が上がっていました。

地元の住民 「地元住民の私どもとしては大変良かったなと思っています。夜間のイベントをここでやると言ってましたから、安心して寝られるようになると思います」

 開園した当初から都市計画法に違反した状態で20年近く営業を続けてきたノースサファリサッポロ。

 法令上の問題を重く受けとめ、代表取締役の辞任も合わせて発表されました。 

関連ニュース

全国ニュース(ANN NEWS)

新着ニュース