2カ月ぶりとなったトップ会談。進まない停戦交渉にトランプ大統領が仲介役から手を引く可能性も。
■トランプ氏“停戦”お手上げ?
アメリカ トランプ大統領 「プーチン大統領に行動を起こすべきだと伝えました。それができないのなら私は手を引くと」
約2カ月ぶりにロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったトランプ大統領。話し合いは2時間以上にわたりましたが、即時停戦に向けた進展はありませんでした。
トランプ大統領のSNSから 「ロシアとウクライナは停戦、そしてより重要な戦争終結に向けた交渉を始めるだろう。そのための条件は当事者同士で話し合われる。交渉の詳細は彼ら以外、誰にも分からない」
この投稿に停戦交渉の仲介役から退くとの臆測が広がっています。
トランプ大統領 「(Q.仲介役を降りる条件は?)頭の中で決めているが、発表はしない」
アメリカ政治に詳しい明海大学・小谷哲男教授 「プーチン大統領は条件が受け入れられるまでは戦争を続けるということですから、停戦は遠のいてしまったと。これは事実上、アメリカが仲介をすることをやめるということだと思います。あくまで停戦、その後の和平についてはロシアとウクライナ、当事者同士で話し合うということにアメリカが同意したことになると思います」
■プーチン氏「停戦」の条件は
トランプ大統領との会談後、プーチン大統領が動きを見せました。
ロシア プーチン大統領 「ロシアは将来の平和条約に関する覚書を提案し、ウクライナ側と協力する用意があります」
停戦を含む平和条約に関する覚書を交わす用意があると表明。戦闘を続けながら有利な条件での停戦を迫るとみられています。
アメリカ政治に詳しい明海大学・小谷哲男教授 「ロシア側の条件というのはウクライナの非武装化であったり、ゼレンスキー大統領の退陣、領土に関してもクリミア半島はもちろん、今ロシアが占領をしようとしている4州、これについてもウクライナ軍が撤退をし、ロシア領として認めると、このあたりの条件を含めてくることは間違いないと思います。プーチン大統領が条件付きながら停戦や和平に前向きな姿勢を示したということだけで、恐らくトランプ大統領は満足をしてしまったんだと思います」