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基礎年金底上げ与党受け入れへ 「あんこ」3党が修正協議 「水面下でつながる」専門家

政治

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 野党側が求めている基礎年金の底上げについて、与党側が一転して受け入れる方向で検討していることが分かりました。

■「あんこ」自民・公明・立憲が修正協議

立憲民主党 長妻昭代表代行 「それほど決定的な対立点はないように感じた」

 自民・公明・立憲の3党による協議について、手ごたえを口にした立憲民主党の長妻代表代行。21日、野田佳彦代表は年金改正法案から厚生年金の積立金を使った基礎年金の底上げが削除されたことを「あんこの入っていないアンパンだ」と批判していました。

石破茂総理大臣 「この部分だけがあんこで、それ以外は違うということではない」

 与党側は立憲の提案を受け入れる方向で調整していて、今月末までに合意したい考えです。

■年金問題「水面下でつながる」専門家

政治ジャーナリスト 後藤謙次氏 「今回、急変ではなくて(年金制度改革を巡って)水面下で話ができていて、一気に浮上したというのが私の見方」 「(21日の党首討論で) 野田さんは農林水産大臣の失言問題があったにもかかわらず、一切触れずに年金問題で協議を呼び掛けた。野田さんと石破さんサイドで地下水脈がつながっていた」

 水面下でつながっていたにもかかわらず、なぜ政府は当初の法案から底上げ案を削除したのでしょうか?

後藤氏 「あの高い支持率を誇った小泉純一郎総理も(2004年、政治家が未加入の)年金問題でつまずいて、初めて参議院改選議席の第二党になったことがある。さらに2007年の第一安倍内閣では、消えた年金問題で安倍総理が退陣に追い込まれると。年金問題でしくじると、選挙で大敗をすると。とりわけ(自民党)参議院側が神経質になっていた。それが反対の理由だと思います」

 厚生年金の積立金を活用して、基礎年金を底上げする案について、石破総理は政府の試算では「最終的には99.9%を超えるほぼすべての厚生年金受給者の方の給付水準が上昇する」と答弁していました。

 しかし、当初この案が出た時には、自営業者など第1号被保険者のみ給付が増え、厚生年金に加入する会社員や公務員など第2号被保険者が肩代わりするという誤解が一部であったため、自民党は参院選で争点化することを懸念し、削除したとみられます。

後藤氏 「一番大きいのは、内閣不信任案の提出権のある立憲民主党が、不信任案を出しにくくなるという点が一つ。そういう意味では単なる法案の審議を超えた大きな政治的意味があったと言っていいと思います」

(「グッド!モーニング」2025年5月23日放送分より)

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