備蓄米を巡って自民党内から「相談がない」と小泉農水大臣への批判が噴出するなか、2日午後、小泉農林水産大臣と農水族の重鎮・森山幹事長が面会しました。
■党内で“小泉批判”幹事長は
小泉進次郎農水大臣 「生産量としては去年から今年は増えていますので、量自体は足りている。こういったふうにいえると思います」
予算委員会の焦点もコメです。
立憲民主党 石垣のりこ議員 「実際は足りてるんじゃないかということで、前年比よりも増えているということをお話しされるんですけれど、少なくとも3年連続において、これは生産量よりも需要実績のほうが上回っているという数字が出ています」
小泉進次郎農水大臣 「今まで見立てを誤ったことも、事実なんです。新米が出てくれば大丈夫だといって大丈夫じゃなかったわけです」
■コメの生産量足りてる?
果たしてコメの生産量、足りているのでしょうか、足りていないのでしょうか。
共産党 小池晃書記局長 「農水省が一貫してコメ不足を認めなかった、流通の問題だというふうに言ってきたことが、私は昨年来の対応が、後手後手になった最大の原因だと思うんです」
石破茂総理大臣 「生産力に余裕を持たせることは必要です。しかしながら、それをどのようにして支えていくか、誰の負担において、どこを対象とするかという議論をきちんと詰めたいと思っています」
共産党 小池晃書記局長 「足りないからこういう事態になっているという認識がなければ、これは正しい対策が出ないと思うんですが、その認識を聞いたんです」
石破茂総理大臣 「ですので選択肢として増産ということが出るのは、そういうことです。今十分足りているということを申し上げるつもりはありません」
石破総理はコメの生産拡大に前向きな姿勢です。ただ自民党内は、必ずしもそうではありません。
自民党 森山裕幹事長 「これは2000円のやつ?」
自民党 小野寺五典政調会長 「はい、2000円の、2160円で」
2日、2022年産の政府備蓄米を試食した森山幹事長は…。
自民党 森山裕幹事長 「おいしいよ」
農水族の重鎮です。
■コメの生産拡大 慎重な立場
コメの生産拡大は、場合によっては価格の暴落にもつながりかねないため、慎重な立場です。
自民党 森山裕幹事長 「我が国で生産が足りないということは、ありえないのだと思います」
森山幹事長に対しては、こんなリクエストも出ていました。
野村哲郎元農水大臣 「小泉農林水産大臣は非常にお父さんに似ていて、あまり相談することなく自分で判断したものをどんどん、どんどんマスコミに発表していますから。森山先生からチクリとやっていただかないと、今後心配でありますので」
そして2日、森山幹事長は小泉農水大臣と面会。チクリとやったかは分かりませんが、農業の収益力を高めるための予算確保を求めました。
自民党 森山裕幹事長 「小泉さんも自民党の農林部会長の経験者であるし、私は当時、農林大臣を務めていたので、お互い気心は分かっておりますから、しっかり進めていただけると思っております」 「(Q.備蓄米の放出について小泉大臣の判断をどう評価?)大臣の対応については、当然のことをしっかりやっていただいたということだと思います」