イランのアラグチ外相が核兵器への転用が懸念されている高濃縮ウランについて「(米国に)爆撃された施設のがれきの下にある」と明かしました。
イランのアラグチ外相は11日、国営メディアのインタビューで高濃縮ウランについて「(米国に)爆撃された施設のがれきの下にある。その回収・評価が可能かどうかはイラン原子力機関が判断する」と述べました。
そのうえで、高濃縮ウランが存在する場所のIAEA(国際原子力機関)への情報提供については「現時点では必要ない」との認識を示しました。
イランは6月にイスラエルやアメリカから核施設を攻撃されて以降、IAEAとの協力をほぼ停止してきましたが、今月9日、核施設の査察を再開することなどでIAEAと合意しました。
核施設への査察についてIAEA側は「すべての施設が対象だ」と主張している一方で、イラン側は「攻撃を受けた施設はイラン国家安全保障最高評議会の承認が必要だ」との認識を示しています。