東京都内の火災現場から現金を盗んだ罪に問われている元警視庁捜査一課警部の男に対し、検察側は懲役3年を求刑しました。判決は16日に言い渡される予定です。
政野亮二被告(51)は東京・渋谷区の火災現場などから合わせて現金600万円ほどを盗んだ罪に問われています。
政野被告は起訴内容を認めていて、被告人質問では「魔が差して『このお金があれば』と思いやってしまった。どうおわびすればいいか毎日、毎日考えている」と述べました。
1日の論告で検察側は「職務を利用した悪質な犯行」「学費の不安があって窃盗に及んだとの動機は身勝手で短絡的」と指摘しました。
そのうえで、政野被告に懲役3年を求刑しました。
一方、弁護側は「悪質性は限定的で深く後悔している」などとして、執行猶予付きの判決を求めました。
裁判の最後に政野被告は「被害者や警察組織に深く深くおわび申し上げます」と話しました。
裁判はすべての審理を終え、判決は16日に言い渡される予定です。