去年3月に産業廃棄物の撤去を終えた香川県豊島の処分地から、取り残しの産廃が相次いで見つかっている問題です。保管場所がなく、現場に残していたままにしていた産廃の掘削作業が再開しました。
(記者) 「4月16日に産廃が見つかっていましたが、掘り出せずに保存したままでした。約3週間ぶりの掘削作業の再開です」
香川県土庄町豊島の処分地では、午前10時ごろから新たに見つかった産廃の掘削作業が再開しました。
香川県は、今年に入って取り残しの産廃が相次いで見つかったことから、4月12日以降、現場の再調査を行っています。 その結果、これまでに汚泥やドラム缶とみられる金属の塊などが5度に渡って見つかりましたが、保管場所がいっぱいになり、一部の産廃を掘り出せていませんでした。
(記者) 「地下水の浄化対策で掘り出した土が置かれていましたが、汚染されていないことがわかり、埋め戻されました。このスペースに新たな産廃を保管します」
9日の掘削では、汚泥やドラム缶とみられる金属の塊20個、合わせて約27トンが見つかりました。 掘削はまだ続きますが、産廃の量がわからないため、作業期間のめどや掘り出した産廃を全て保管できるかは不透明です。
(香川県廃棄物対策課/中塚久善 室長) 「本当に全力で取り組んで早く全容を解明したいと思います」
なお、再調査の対象は、処分地約6.9ヘクタールのうちの1.7ヘクタールで、8日までに約9割を終えています。一方、新たに見つかった産廃の処理方法や場所はまだ決まっていません。
(廃棄物対策豊島住民会議/安岐正三 事務局長) 「何がどれだけ出てくるかわかりませんけど、全部最後の1粒まで取れと。次々前を向いて前進していくしかない」