ニュース

ゲーム条例訴訟 香川県が払う弁護士費用は高すぎ?住民グループが監査請求

 香川県のネット・ゲーム依存症対策条例は「憲法違反」だとして高松市の元高校生と母親が県に損害賠償を求める裁判を起こしています。この訴訟で県が負担する弁護士費用が「高すぎる」として住民グループが監査請求を行いました。

 住民監査請求を行ったのは、高松市の元高校教師・松崎光成さん(65)ら県民5人です。

 裁判は2020年9月、高松市の当時の高校3年生と母親が香川県を相手取って起こしたものです。子どものネットやゲームの利用時間の目安などを盛り込んだ香川県の条例は憲法が保障する基本的人権を侵害し、精神的苦痛を被ったなどとして合わせて160万円の損害賠償を求めています。

 この訴訟で香川県は顧問弁護士に加え、東京と愛知の弁護士に代理人を委任しています。

 契約書によると、着手金は1人当たり53万9000円で、合わせて161万7000円。訴訟終了後に別途、報酬金を支払うとしています。

 さらに、KSBが情報公開請求で入手した資料によると、2021年5月までに打ち合わせや口頭弁論への出廷のため、東京と愛知の弁護士に交通費と宿泊費、5回で合わせて36万円あまりを実費で支払っています。

 香川県が、県外の弁護士に委任したのは、2020年5月、香川県弁護士会が「条例は憲法に違反する恐れがある」として廃止を求める会長声明を出していたためです。

 そして県は、「争点が多岐にわたるため複数の弁護士で分担する必要があった。着手金の額は弁護士と協議して算定した」としています。

(監査請求を行った元高校教師/松崎光成さん)
「(弁護士会長声明の時点で、条例の)廃止もしくは大幅な改正を行うべきだったのにそれをやらずに、結局弁護士費用がかかるようなことになったのがダメだと」

 監査請求では「賠償請求額を超える着手金を支払ったのは県の裁量権を逸脱している」などとして、監査委員に対し、知事に支払い差し止めなどの措置を勧告するよう求めています。

(記者リポート)
「香川県弁護士会に所属する弁護士の1人は、『厳しい憲法論争になることを考えると、着手金の金額は妥当ではないか』と話します。一方で、内容も制定過程も粗雑な条例を作ったために本来は必要がないコストがかかっていると指摘します」

 松崎さんらは請求が認められなかった場合、住民訴訟も検討するとしていて、条例をめぐって新たな訴訟が起きる可能性も出てきました。

関連ニュース

全国ニュース(ANN NEWS)

新着ニュース