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歩行支援ロボットと一緒に“お遍路さん” 香川・善通寺市で実証実験

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 医療現場などで使われている歩行支援ロボットが、「旅」の分野で使われる日が来るかもしれません。香川県善通寺市の遍路道で、実証実験が行われました。

 「同行二人」。弘法大師・空海と一緒に巡礼している、という意味で用いられますが……。

 今回、一緒に旅をするのは歩行支援ロボット「WALK-MATE」です。

 このロボットは腕と足にあるセンサーで歩く時のリズムを検知し、それを支援するようにモーターが動きます。重さは約6キロです。

(記者リポート)
「そんなに重さ感じないですね。リュックサックを背負っているような感覚ですね。足を上げるタイミングでモーターが動いてくれるので、この坂もすっごく歩きやすいです」

 13日、善通寺市では全日空と東京工業大学が共同でこの歩行支援ロボットの実証実験を行いました。

(東京工業大学 情報理工学院/三宅美博 教授)
「歩行がより健全に支援できる、そういう機能を確認したいというのが大きな目的です」

 実験には香川県在住の男女6人がモニターとして参加。

 四国霊場第72番札所の曼荼羅寺から、第73番札所の出釈迦寺まで、約500メートルの上り坂を歩きました。

(体験者[60代])
「普通に順調。結構楽ですよ。ぐっと足を持ち上げてくれるような感じ。結構スムーズに楽に歩けて。自分で今まで行けなかった、体験できなかったことが自分の足でできるということは、本当にうれしいことだとは思いますね」

(体験者[50代])
「ロボットが手助けしてくれるというより、引っ張ってくれている感じでした」

 三宅教授らが開発した歩行支援ロボット「WALK-MATE」は、2018年から東京都や福島県の医療機関でリハビリをサポートするために使われています。

 このロボットを「旅」にも活用できないかと今回の実証実験は行われました。

(ANA総合研究所/森孝司 主席研究員)
「多くの方が元気に歩き続けていただけるということは人の流動が生まれまして、それによって地域の活性化もそうですけれども、飛行機に乗っていただくお客様も増えるということを将来的に期待できると思います」

(東京工業大学 情報理工学院/三宅美博 教授)
「これからこういうお遍路さんのような普通の生活の中にロボットが普通に使われていく、そういう時代がぜひ来てほしい」

 東京工業大学などは今回の歩行のデータなどを分析して今後の展開を検討する方針です。

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