豊島屋(倉敷市玉島中央町)は1920年の創業の老舗。主力ブランド「タテソース」を中心に、ソースや酢、醤油・たれなどと、トウガラシエキスの製造販売を行っています。 ソースの地元・玉島育ちの記者が地元愛たっぷりにその魅力を取材しました。
▽地元民おなじみの「超・激辛ソース」
インパクトのあるラベルの「超・激辛ソース」。しっかりした濃い口のソースながら、後からくるパンチのきいた辛さがなんともくせになる味で、2000年に発売されると年間5万本を売るヒット商品に。倉敷市玉島地区で生まれ育った記者の実感としては、玉島地区でソースを使う飲食店には必ずこのソースが常備されているほど、地元で愛されているソースです。記者も小さいころからお好み焼きやトンカツにかけていたタテソースで育ったといっても過言ではありません。
▽味見は1日1回が限度…
そんな豊島屋が新たに完成させたのが、「超・激辛ソース」の30倍のトウガラシエキスを使った、その名も「悶絶ソース」です。自社で製造したソースとトウガラシエキスを何通りも組み合わせ、ソースの甘みとトウガラシの辛さの絶妙なバランスを実現したそうです。企画・開発担当で専務の大野峰さんが、苦労したと話すのが味見です。
「辛い物が得意じゃないので、味見すると舌がしびれてしまって…、味見は1日1回だけにして2カ月かけて完成させました」
▽完成したソースを全国の人へ
苦労して完成させたソースを全国の人たちに知ってほしい…。実は、豊島屋の売り上げの7割~8割は岡山県内の飲食店の販売が占めているそうです。県外ではまだまだ認知度が低いソースを少しでも知ってもらおうと、集まった金額が使われるオールイン方式でクラウドファンディングを始めたそうです。
▽超超超激辛?本当は…
豊島屋のクラウドファンディングのサイトにはこんな言葉も。
「サイトには『超超超激辛のソース』と書いていますが、いわゆる辛さだけを追求した激辛調味料と比べると全然辛くないと思います。あくまで激辛ファンに向けたソースなので、お好み焼きやたこ焼きなどに適量を使っておいしく食べてほしいと思います。」
ちなみに辛いものが得意ではない大野さんによる「悶絶ソース」の素直な感想は、「辛すぎてもだえるんですが、およそ30分後たって辛みが引くときにおいしさがやってくる」そう。そして「もう味見をしなくていいのはありがたい…」と話していました。
豊島屋のクラウドファンディングは7月末までです。