検察官などを装った「特殊詐欺」で、香川県の74歳の女性が約3900万円をだましとられたことが分かりました。
警察によりますと2025年9月15日、香川県に住む74歳の女性の自宅にNTTをかたる男から「あなたが契約している電話番号が犯罪に利用されている」「個人情報がもれているかもしれない」と電話がありました。
さらに検察官をかたる男から「逮捕された犯人があなたから口座を買ったと供述している」と言われ、検察の署名が入った秘密保持誓約書をコンビニで印刷して署名するよう指示されました。
検察官をかたる男は「全財産の紙幣番号を確認し、マネー・ローンダリングに使われていないことを証明しなければならない」と説明し、暗号資産の取引口座で預金を保管するため、新しい預金口座に金を振り込むよう女性に指示しました。
また預金口座や暗号資産の取引口座を女性の代理で開設する代わりに、マイナンバーカードの情報も送るよう指示しました。
女性は定期預金を全額解約し、10月6日から10日にかけて5回、新たに開設した口座に約3900万円を振り込んだということです。
女性が定期預金をしていた金融機関が、急な解約を不審に思って警察に情報提供しました。女性が検察庁に確認したところ、男が検察庁に所属していないことが分かり、特殊詐欺に気付いたということです。
警察は「捜査のために口座の開設や暗号資産を購入するよう求めることはありません」などと注意を呼び掛けています。