テレビ東京が放送した警察密着番組について、BPO=放送倫理・番組向上機構の放送人権委員会は取材される側への配慮が欠けていたとして「放送倫理上の問題がある」と判断しました。
テレビ東京の「激録・警察密着24時!!」がアニメ「鬼滅の刃」を連想させる商品の違法販売事件を扱ったおととしの放送では、後から撮影した映像を実際の捜査のように見せる誤解を招くような演出などがありました。
これについて、BPOはテレビ東京が販売会社側と話し合っておわびの放送をしたことで、販売会社側の名誉棄損(きそん)の被害はある程度、回復されたなどとして、「人権侵害があったと扱うことはしない」としました。
しかし、番組は取材される側への配慮が足らず、必要以上に社会的制裁を加えたとして「放送倫理上の問題がある」と判断しました。
BPOでは1月、この番組について放送倫理委員会が放送倫理違反があったとしています。
テレビ東京は「BPOの見解を真摯に受け止め、視聴者の皆様の信頼を損なうことのないよう、より一層の再発防止に努めて参ります」とコメントしています。