トランプ大統領の中東訪問を控えるなか、イスラム組織「ハマス」がガザ地区で拘束しているアメリカ国籍を持つ人質を解放することを決めました。
ハマスは11日に声明を出し、ここ数日間、アメリカ側と接触をしていると明らかにしました。
そのうえで、アメリカ国籍のイスラエル兵、イダン・アレクサンダーさん(21)を解放することを決めたと発表しました。
停戦を実現し、ガザ地区に支援物資が届くようにするための措置だと主張しています。
アメリカのウィトコフ中東担当特使がイスラエルを訪問して最終的に詳細を詰め、トランプ大統領が中東の外遊を始める13日までに、解放される予定だと中東のメディアなどが伝えています。
一方、アメリカのニュースサイト「アクシオス」は、人質を安全に連れ出すために、イスラエルは一時的な停戦と、ドローンの飛行停止に同意する必要があるとしています。
そのうえで、トランプ政権にとっては大きな成果だが、ネタニヤフ政権にとっては大失敗だ」と報じました。
人質の解放が実現すれば、イスラエルがガザ地区への大規模な攻撃を再開した3月18日以降では初めてとなります。
今もガザ地区で拘束されている人質59人のうちアメリカ国籍を持つ人質は5人ですが、生存しているのはイダンさんだけとみられています。