この時期の絶景「青の洞窟」が突然、進入禁止に。一体、何があったのか。絶景を巡って対立が起きています。
■「青の洞窟」進入禁止なぜ
北海道小樽市の観光名所の一つ「青の洞窟」が揺れています。切り立った崖の真下に口を開けた、洞窟内を巡るツアー。水はあくまでも青く、神秘的な光景が人気でしたが…。
この業者、洞窟内には入らないと客に伝えています。
東京・福岡からの観光客 「残念だなって。今、聞いたので」
千葉からの観光客 「がっかりはしました」
理由は今月17日、洞窟の出入り口付近で、崖の上から2メートルほどの岩などを含む土砂の崩落があったから。
青の洞窟・窓岩周辺海域等利用協議会 向井伸夫会長 「ドシャーンという感じ。万が一、人に当たって亡くなる人が出たとしたら小樽の観光が全部終わってしまう」
■絶景観光地めぐり“対立”が…
洞窟への進入中止は青の洞窟クルーズを行う業者などで作る「協議会」の決定。
ところが28日の映像では、青の洞窟に1隻の観光船が客を乗せて入っていきます。協議会に加盟していない運行会社です。
北海道運輸局によりますと、洞窟に入らないように複数回、呼び掛けるも進入を繰り返しているといいます。
その運行会社が取材に応じました。
洞窟に進入している業者 「これは嘘だな、というのが最初の直感」
この会社は土砂崩落の後、独自にドローンを飛ばすなどして現地を調査。
洞窟に進入している業者 「ここが落ちたという場所。これが真上。2メートルもあるものが(落ちれば)草がつぶれているはず」
この窪んだ部分は…。
洞窟に進入している業者 「鳥の巣です」
独自調査では、大規模な土砂崩落の事実は確認できなかったといいます。
洞窟に進入している業者 「(落ちたのは)泥だと思う」
ただし、協議会は…。
青の洞窟・窓岩周辺海域等利用協議会 向井伸夫会長 「きのうもまだ運航を続けているらしいので、非常に危険。自分本位でしかない」
道運輸局は「大変、遺憾で、今後も洞窟に進入しないよう呼び掛け続けていく」としています。