幼い子どものマスクについて考えます。日本小児科医会は5月25日、「2歳未満の子どもにマスクは不要」という方針を発表しました。この方針について高松市の保育所の集団感染から考えます。
(記者) 「こちらの小児科医院では2歳未満の子どもにマスクは不要、むしろ危険というポスターが貼りだされています」
日本小児科医会はこの方針を定めた理由として、呼吸器の空気の通り道が狭いため呼吸をしにくくさせ、呼吸や心臓の負担となること。マスクそのものや、おう吐物による窒息のリスクが高まることなどをあげています。
これについて香川県小児科医会の永井会長に聞きました。
(香川県小児科医会/永井崇雄 会長) 「マスクをしたまませき込んで戻したり、せきこまなくても、赤ちゃんはげっぷとして戻したり吐いたりすると、今度それが気管につまって誤飲してしまってそのほうがずっと危険」
また、日本小児科医会は子どもの新型コロナウイルス感染症の特徴として、国内外ともに子どもの感染者数が少ないことや、感染する場合も主に大人から子どもへとうつることを挙げています。
日本小児科学会の報告書によりますと、この方針は4月に起きた高松市内の保育所での集団感染が参考事例のひとつとなって定められたそうです。 保育所の感染者は13人のうち、大人が11人、園児は147人いるうちの2人でした。
(香川県小児科医会/永井 崇雄 会長) 「子どもはかかりにくいし、かかっても軽いし、他の人に移すことも少ないということがわかってきた。不安だったりこわがったりするのは当然なんですけど、必要以上にそれをやると非常にストレスになりますね」
マスク不要の方針について2歳未満の子どもがいる保護者はー。
(保護者はー) 「2歳未満だと、着けること自体が難しいんじゃないかと思うので」 「(マスクをしないことは)ちょっと心配やなあとは思うけど、でも窒息とかのほうがこわいけん、しょうがないかなという感じ」
では、2歳未満の子どもはマスクを着けない代わりに、どのような対策ができるのでしょうか。
(香川県小児科医会/永井 崇雄 会長) 「やっぱり一番大事なことはソーシャルディスタンス。2メートル以上間隔をあける。それから手洗いですね。手洗いを十分にしておけばマスクをしないでも、予防効果はむしろ手洗いのほうがいいですね」