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93歳になってもなお「現役」…世界的彫刻家・速水史朗 尽きない意欲とその魅力 香川

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 今もなお現役にこだわり、作品を作り続けています。香川県出身の世界的な彫刻家・速水史朗さん。93歳になった今もなお、現役にこだわり作品を作り続けています。今年も高松市内にモニュメントを制作しました。
 今も尽きない芸術への意欲、その速水さんの魅力に迫ります。

今秋、モニュメント「SETO」が完成

 ことでん高松築港駅近く、玉藻城が見渡せる絶好の場所に速水史朗さんのモニュメントがこの秋に完成しました。タイトルはSETO(セト)です。

(彫刻家/速水史朗さん)
「いい年になってまだ新作ができるということは非常にありがたいと思っている。瀬戸内の穏やかな風景そういうものがここで見られる、後ろが電車が通り、お城があり、いい場所でモニュメントがあるのは」

 この作品は、高松紫雲ライオンズクラブの依頼で制作したもので、ライオンズクラブから高松市に寄贈されました。

 速水さんは香川県多度津町出身。徳島大学工学部を卒業し地元で数学と理科の教師になりました。しかし、絵が好きだったことがきっかけで彫刻の世界に入ります。

 速水さんのモニュメントは全国各地にありますが、その代表的なものが東京都庁前にある「宇宙からのメッセージ」です。

90歳を過ぎた今でも、毎年「個展」を開催

 速水さんの芸術に対する意欲は、90歳を過ぎた今でも衰えることはありません。
 それを証明するのが、毎年10月に開催している東京・銀座での個展です。

 銀座の画廊「せいほう」で開いていて、銀座での個展は今年で20回目になります。毎年、オープンの日には知人や速水さんのファンが集います。
 今年も速水さんの誕生日前の10月19日から開かれました。

 速水さんがすごいのは毎年、この個展に合わせて新作を出展するという事です。
 今年は、ヒノキと速水さん得意の瓦を組み合わせたモダンな作品が並びました。

(ギャラリー「せいほう」/田中譲さん)
「今年は数えると全部で20回目。ここに並んでるのは全部、去年展覧会をやった後の新作ですね。創作意欲というか、これは大変なもんだと思います。よくこれだけ続けてやられたもんだと思います」

活動が評価され、多度津町の「名誉町民」に

 速水さんは有名になった今でも、地元にアトリエを構え活動しています。こうした活動が評価され今年、多度津町の名誉町民になりました。

(彫刻家/速水史朗さん)
「(Q.名誉町民になっていかがですか?)自分では名誉町民という柄ではないと思っている。多度津発の東京を目指してというのもいいんじゃないか」
「(Q.個展開催については?)コロナがあったのでどうしょうかと思ったけど、行ってみれば来てくれる方もいつもの通り来てくれた。木と瓦の組み合わせが日本の建築の原点、それを彫刻にしたのがあのかたち。私はもう90歳を過ぎてそろそろ100に手が届こうとするときに、田舎の多度津で作品を作って、それを銀座で発表する、それを見ていただきたい」

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