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【こつこつ防災】西日本豪雨後に大幅増 「防災重点ため池」の“今” 岡山・香川

 防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」です。今回は「ため池」についてです。

 農林水産省によりますと2021年1月時点で岡山県は全国4番目に、香川県は全国で3番目にため池が多く、両県ともに“ため池大国”です。
 その多くのため池の中でも大雨などで決壊した場合、浸水区域に家屋があって人的被害を与える恐れがあるため池を「防災重点ため池」としています。西日本豪雨から3年が経つ今、ため池を取材しました。

西日本豪雨後に大幅に増えた「防災重点ため池」

 2018年の西日本豪雨では岡山県で230カ所、香川県で49カ所のため池が決壊や一部損壊などの被害を受けました。

 西日本豪雨のあと、国は、決壊した場合に人的被害が出る恐れがあるため池「防災重点ため池」の新しい基準を作りました。その結果、「防災重点ため池」の数は岡山は229から4105に、香川は289から3049に大幅に増えました。

 高松市屋島東町にある「四八池(しはちいけ)」も、西日本豪雨後に「防災重点ため池」に選定されました。

(赤木由布子リポート)
「四八池は小さいため池なんですが、ため池に降った雨だけでなく周りの山に降った雨も集まるため水位が上昇しました」

 2018年の西日本豪雨で「四八池」は堤防の一部が壊れ水が漏れ出しました。この時、高松市は「決壊のおそれがある」として池の近くの136世帯299人に緊急の避難指示を出しました。

(「四八池」近くの住民は―)
「もう水面ぎりぎりで決壊寸前だったんでね、決壊はしなかったんですけど。やっぱり避難してましたね」

 西日本豪雨のあと高松市は約4500万円かけて堤防をコンクリートで補強するなどの改修を行いました。

 岡山・香川の全ての「防災重点ため池」では浸水想定区域図が作られました。

浸水する深さによって変わる「とるべき行動」

(赤木由布子リポート)
「四八池と前池が決壊すると200メートル離れた住宅には3分以内に水が流れ込む想定です」

 浸水する深さによってとるべき行動が変わります。

 50センチ未満の場合は自宅待機や浸水想定区域外に避難。
 1メートル以上の場合、歩いての避難が難しいため即座に近くの頑丈な建物の3階に避難します。

 岡山・香川の多くの自治体が浸水想定区域図をホームページなどで公表しています。しかし、あまり知られていないのが現状です。

(「四八池」近くの住民は―)
Q.浸水想定区域図を見たことは?
「いや、ないですね。知っとかないといけないという気持ちはあるんですけど」
「それは知らない、市報できてるかもしれんけど」

 また、避難経路などを示したハザードマップは岡山・香川ともに「防災重点ため池」の20パーセントほどしか完成していません。
 さらに、数多くある「ため池」の一つ一つをどのように管理していくかも大きな課題です。

 改修したり、ため池自体を無くしたりする「防災工事」が必要なため池は岡山県には約550カ所、香川県には約120カ所あるとされています。全国でも、特にため池が多い岡山・香川だからこそ、行政と連携しながら、いざという時に被害を出さないための準備が必要だと感じました。

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