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どこでもいいってわけじゃない 一級建築士に聞く「家具固定」のポイントとは?【こつこつ防災】

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 防災に関する話題を紹介する「こつこつ防災」です。
 皆さんは、家具の固定、しっかりできていますか? 地震の時、家具の下敷きにならないためには家具を固定することが大切です。すでにやっている、という方も多いと思いますが、もしかすると大切なポイントを見落としているかもしれません。

(防災士・一級建築士/向井盛泰さん)
「あまり取り組まれていないのが『家具の固定』なんです。家具の固定をすることによって身を守ることに直結します」

 防災士の向井盛泰さんは一級建築士の資格を持っています。防災士会の活動で依頼があった家庭を回って家具の取り付け方法を指導しています。

(防災士・一級建築士/向井盛泰さん)
「私も昨年度かなりの軒数行って、200個ぐらい家具を止めたんです。その時に感じたのは、向きを間違えていたり、取り付ける位置を間違えている、そういったことが非常に多くありました」

 最も効果的な固定方法が、家具をねじやくぎなどで壁に取り付ける、というものです。しかしこれも「どこでもいい」というわけではありません。

(防災士・一級建築士/向井盛泰さん)
「壁は柱とか間柱とか胴縁とかしっかりとした芯材があるところにL型金物とか、ベルトとかをつけていきます」

 一方、賃貸などで壁に穴が開けられないという場合は「伸縮棒」を使います。この時も、取り付ける位置が重要です。

(防災士・一級建築士/向井盛泰さん)
「(伸縮棒は)家具の奥につける。左右倒れないようにまっすぐつける。両端のところ、一番奥につけます。それで左右見て垂直につける。これで絞めていきます」

 地震の時、家具は壁側が浮いて倒れます。また、家具は中心が空洞の場合が多いので、頑丈な部分で固定しなければなりません。

 伸縮棒を取り付ける天井には「補助板」を入れるようにしてください。もし補助板がないと……?

(防災士・一級建築士/向井盛泰さん)
「家具が転倒しようとする力が働いたときに天井を突き破る恐れがあります」

 「補助板」は家具よりも少し大きめのサイズがいいそうです。

 これら家具の固定と合わせて「転倒防止プレート」を家具の下に設置するとより効果が高まるということです。

 香川県の南海トラフ地震の被害想定では、全ての家庭が家具を固定をすることで家具などの転倒や落下での死傷者を4分の1に減らせると想定されています。また、家具が倒れると避難経路を塞いでしまう恐れもあります。

 香川県と香川県防災士会では家具の固定に関するサポートをしています。9月30日まで受け付けているので、気になる方はお問合せ下さい。
【香川県 家具固定サポート制度】
087-832-3242(香川県防災士が家庭を訪問)

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