自治体が教育の重点施策や方向性を議論する総合教育会議。9日、岡山県で議論されたのは学力など小中学生の教育目標です。実は、現在岡山県と岡山市が決めた義務教育の目標や指標に異なる点があり、市は県の教育目標から岡山市立学校を除外するよう求めました。
岡山県庁で開かれた総合教育会議です。
(岡山市/大森雅夫 市長)
「岡山市の指標と県の指標が混在しているときには混乱を招きます。先生もそうですし、保護者もそう、生徒にも混乱を招く」
(岡山県/伊原木隆太 知事)
「現時点では混乱が生じるとは考えておりません」
小中学生の学力の目標について岡山県は正答率を指標にしているのに対し、岡山市は偏差値を指標としています。県と市で目標に異なる部分があります。
さらに家庭での学習やスマートフォンの利用についても、県は目標を定めていますが、市は定めていません。
政令指定都市である岡山市は、県と市で子どもの置かれている状況や課題が異なること、また目標が違うことで学校現場が混乱しているなどとして、県の目標から岡山市立学校を除外するよう求めました。
これに対して岡山県はー―。
(岡山県教育委員会/鍵本芳明 教育長)
「大きく目指す所は、これは同じでありまして、協力しながら一体性を持って同じ方向に向かって努力をしていると」
(岡山市/大森雅夫 市長)
「方向性は同じだと、目指す所は同じだと、鍵本さんはそう思っているかもしれないが、私はそうは思っていない」
意見が異なる岡山県と岡山市。次回は岡山市の総合教育会議で議論される予定です。
(岡山市/大森雅夫 市長)
「一方的に押し付けられるのも問題があると思って、できるだけ議論し、一致できるところは一致していく」
(岡山県/伊原木隆太 知事)
「何かまだ改善する可能性があるんじゃないかということで、これからも取り組んでいきたい」