7月、岡山県津山市に地元食材の「そずり肉」を使ったハンバーガー店がオープンしました。コロナ禍で苦境に立つ飲食店もある中、ハンバーガーに懸ける思いとは――。
津山インターチェンジ近くの複合施設「BARN DOOR」。雑貨店やカフェ、美容室などが入る建物に7月13日オープンしたのが、ハンバーガー店「Trippy」です。
注目は、ハンバーガーに使われるパティ。津山のご当地食材「そずり肉」を150g使っています。
(Trippyを運営する蔵/北山真太郎 社長)
「『そずる』っていうのは、削るの方言で、骨の周りを削った肉のこと。骨の周りの肉は一番味が濃くて、味のしっかりした肉でハンバーガーを作ってみたかった」
そずり肉は、粗挽きと細挽きを混ぜ合わせているそうです。記者が食べ比べてみました。
(記者リポート)
「肉の食感が全然違います、かめばかむほど味が出る、荒々しくおいしいです」
(Trippyを運営する蔵/北山真太郎 社長)
「骨と骨の間のゲタっていう所も隠し味で入れてたりする。これは『麦のひげ』(岡山県のベーカリー)に作ってもらっているバンズです」
バンズはパティの食感に合うよう特注したものです。そずり肉バーガーは社長の北山さんにとって大きな挑戦でした。
(Trippyを運営する蔵/北山真太郎 社長)
「もう本当に前に進むしかないので、頑張ってみようかなと思いました」
実は、北山さんの本業は居酒屋で、津山市と岡山市で2店舗を営んでいます。現在、新型コロナによる行動制限はありませんが、客足への影響は続いていると言います。
(Trippyを運営する蔵/北山真太郎 社長)
「(Q.新型コロナ前の客足を100とすると?)津山で言うともう60%とか。うちは箱(店舗)が大きいので、団体さんが取れないというのは大きいです。キャンセルとかも入っては来ることはあります」
そんな中、これまで経験のない昼の飲食店の開業を決めました。
(Trippyを運営する蔵/北山真太郎 社長)
「やっぱり新型コロナがはやるとどうしてもお客さんが減る。昼間はお客さんの流れがまだあるのかなと」
苦境を乗り越えようと生み出したご当地バーガー。地元の食を発信したいとの思いも込められています。
(Trippyを運営する蔵/北山真太郎 社長)
「僕は津山で育ちまして。この肉をいろんな人に知ってもらいたいという思い、あと、やっぱり飲食業が好きなので、もう頑張るしかないかなと」