JR芸備線の再構築協議会設置に関する国の聞き取りに対し、岡山県の伊原木知事が回答方針を示しました。「協議会が設置されれば参加する」とした一方で、別の場での議論がより望ましいとしています。
芸備線を巡っては、JR西日本が10月、新見市と広島県庄原市にまたがる区間について存廃などを話し合う「再構築協議会」の設置を国に要請しました。
国は設置について岡山県など沿線自治体に意見を求めていました。
当初、回答期限は11月2日まででしたが、県は「すり合わせに時間がかかっている」などとして期限延長を求め、11月27日まで延長されていました。
伊原木知事は21日の会見で国への回答方針を示しました。
(岡山県/伊原木隆太 知事)
「これまでの利用促進の取り組みに加え、国の関与による鉄道再構築の協議を始めることといたします」
伊原木知事は「協議を始める」とする一方、協議の場については、「再構築協議会」よりも新見市全体の交通網を考える法定協議会「新見市地域公共交通会議」が望ましいとしています。
(岡山県/伊原木隆太 知事)
「鉄道、芸備線は非常に重要なファクターではありますけどそれだけではない。新見市の交通体系としてより整合性をとりやすい話し合いができる」
「新見市地域公共交通会議」は2007年に設置されたもので、新見市のほか、市内のバスやタクシー事業者、JRなどが参加しています。
現在も中国運輸局の岡山運輸支局が参加していますが、県は国のより積極的な関与を求めて、中国運輸局本局の参加を求める方針です。
岡山県はこれらを「意見」として付けた上で「再構築協議会が設置される場合は参加する」と回答するということです。
新見市も岡山県と同様の回答をする方針だということです。