無登録で海外の集団投資ファンドへの出資を募った金融商品取引法違反の罪に問われている、指示役とみられる千葉市の会社員の男(32)の裁判で、岡山地裁は男に懲役2年6カ月・執行猶予4年・罰金300万円の判決を言い渡しました。
判決によりますと、男は2019年から翌年にかけ国の登録を受けていないにもかかわらず、仲間6人と共謀して合わせて9人に対して海外の投資ファンドへの出資を募りました。
岡山地裁は5月9日、共謀した6人に対して執行猶予付きの有罪判決を言い渡しています。
男はこの6人の指示役で、全国900人以上から総額54億円余りを集めたとみられていて、初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めています。
これまでの裁判で検察側は、共犯者6人に金融商品を紹介したのは男だとして、「被告の役割は犯行において不可欠であり、被告は報酬として約10億円もの巨額の報酬を手にしていることも含めるとその刑事責任は重大」とし、懲役3年及び罰金400万円を求刑。
一方で弁護側は「被告は共犯者が無登録だと気づいていたものの、金融商品を紹介しただけで出資者への宣伝などについては助言も提案もしていない」と罰金刑が相当と主張していました。
16日の判決で岡山地裁の國宗省吾裁判官は「被告が商品を仲間に紹介したことを契機に、犯行が行われた」と指摘しました。
一方、罪を認め反省しているとして、男に懲役2年6カ月・執行猶予4年罰金300万円の判決を言い渡しました。