衰弱した生後半年の長女を放置した上、亡くなった後、自宅に遺体を遺棄した罪に問われた女の裁判で、高松地方裁判所は2日、女に執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
死体遺棄と保護責任者遺棄の罪で判決を受けたのは、高松市に住んでいた無職の女(21)です。
判決によりますと、女は2025年1月上旬ごろ、当時生後半年の長女が十分な栄養を取れなくなっていることを認識していたのに、適切な医療を受けさせるなどせず、置き去りにして外出しました。
また、長女が亡くなった1月中旬ごろから2月18日までの間、遺体をバッグに入れて自宅のクローゼットに放置しました。
5月19日の初公判で、女は起訴内容を認め「全てにおいて後悔している」と述べていました。
検察側は被告が幼い長男と長女を放置して夜通し外出していたと指摘し、両親の支援を自らの意思で遠ざけたなどとして、懲役3年を求刑。
一方、弁護側は1人で生活費を稼ぐなど精神的負担が大きく、逃げ場を探すための外出だったと主張。十分に反省している上、今後は両親のもとで生活するなどとして執行猶予付きの判決を求めていました。
2日の判決で高松地裁の池内継史裁判官は、自宅訪問した児童相談所の職員に対して友人の乳児を見せて長女が生きていると偽って遺体を放置し続けたことは悪質であると指摘。一方で、罪を認めて謝罪したことや被告の父親が監督を誓ったことなどから懲役3年、執行猶予4年の判決を言い渡しました。