コメの高騰を受けて、政府は備蓄米21万トンの放出を決めました。3月下旬から店頭に並ぶということですが、どれくらい安くなるのでしょうか。
■備蓄米放出 どれくらい安くなる?
コメの高騰が家計を直撃するなか、政府が踏み切った21万トンの備蓄米の放出。聞こえてきたのは期待と不安です。
50代の人 「味とか大丈夫かなというところはあるが、でもないよりは…」 「(Q.(備蓄米が)流通し始めたら?)買うんじゃないかな。早く出せばいいのにね。どうせ出すなら。遅いよね、やることが」
30代の人 「5キロ2000円くらいだったのに今4000円とか超えちゃっていて、なかなか手が出しづらくなっている。備蓄米が解放されて少しは安くなってくれることを期待している。3割くらい安くなってほしい」
いつ、どれくらい安くなるのか。街の疑問に答えます。
江藤拓農水大臣 「販売数量は21万トンとします。必要あらばこの数量を拡大することを考えます」
21万トンの備蓄米の放出は救世主となるのでしょうか。
福島県郡山市のおにぎり店。仕入れ価格の高騰に頭を抱えています。
おむすび一路 飯田篤志店主 「急激な1.5倍から2倍近く上がるのは勘弁してほしい。それに合わせて価格に転嫁するほかない」
都内のスーパーでは、コシヒカリの価格も去年から右肩上がり。先月は5キロ4185円にまで上昇しました。
アキダイ 秋葉弘道社長 「この辺りは1880円くらいだった。だから倍(の価格)ですね。物は流通しているが値段はうなぎ登り。(去年の)2倍を超えてくる価格帯は異常。これはコメバブルですね。バブルが起きているとしか言いようがない」
女性は夫と娘の3人暮らし。努力が欠かせません。
30代の人 「まとめて買ってそれをちょこちょこ食べる」 「(Q.食べる量は減った?)ちょっと減らして食べています。前はお茶わん1杯だったけど、ダイエットも兼ねて7割ぐらい」
■3月下旬から店頭に
こうしたコメの高騰を受け、政府が踏み切った備蓄米の放出。21万トンは、お茶碗32億杯分にあたります。
コメの流通を円滑にする目的で、政府が備蓄米を放出するのは初めてです。
江藤農水大臣 「第1回ロットは15万トンを予定している。10万トンは2024年産のコメ。5万トンは2023年産のコメ」
つまり、3分の1は2年前のコメということになります。
60代の人 「何年も経ったコメは食べたことがない。なんと言っていいか分からない」 「(Q.もしも口に合わなかったら?)白いご飯じゃなくてチャーハンとかアレンジして」
大臣は…。
江藤農水大臣 「ちゃんと食べてみました。食べてみましたが、冷ましておにぎりにして食べた。全くどれが(令和)6年なのか5年なのか区別がつきませんでした。私も局長も課長も、誰も区別がつかない。食味も香りも十分な品質を保っている」
備蓄米は来月初旬の入札手続きを経て集荷業者に売却されます。早ければ、来月下旬にはスーパーなどの店頭に並ぶとみられます。
売り渡した集荷業者から原則1年以内に同じ量を政府が買い戻すことが条件です。
70代の人 「よかったというか当然だと思う。もう少し工夫して3月下旬ということではなく、もう少し早くしてほしかった」
今後、コメの価格は安くなるのでしょうか。街の人は…。
70代の人 「今が(10キロ)7000~8000円するでしょ。5000~6000円になればいいな。少し高くなるのは仕方がないかなと。なるべく早く下がってほしい」