アメリカのトランプ大統領が就任から1カ月を迎えました。「最高の4週間だ」と成果を誇示しています。ワシントンから報告です。
(小島佑樹記者報告) トランプ大統領は満を持して打ち出した政策を次々とアピールし、実行力に強い自信を見せました。
アメリカ トランプ大統領 「私たちはもはや誰も口にしなくなったアメリカン・ドリームを取り戻すのだ。私の新政権は就任してからのこの4週間でほとんどの政権が4年間で達成した以上のことを成し遂げた」
トランプ氏はイエスマンで固めた布陣で、不法移民対策や政府機関のリストラといった目玉政策に乗り出していて、この1カ月で大統領令を連発しました。その数、すでに70本以上です。
ただ、国内のかじ取りでは火種となりうる危うさも抱えています。
選挙で選ばれていないイーロン・マスク氏が“影の大統領”と呼ばれるほどの影響力を持つことへの懸念が国民の間で広がっています。
最新の世論調査では、トランプ氏が大統領の権限を逸脱していると考える国民が57%に上るという結果が出ています。
就任からこの1カ月、摩擦をもいとわず、公約の実現、スピード感重視で政権運営を進めてきたトランプ氏ですが、そのしわ寄せは不信感や軋轢(あつれき)という形であらわになりつつあります。